新潟県ニューレスプ協会(安永育洋会長)は11日、新潟市中央区の産業振興センターでニューレスプ工法・法面保護工維持補修の技術講習会を開いた。オンラインを含めて約40人が参加し、同工法の特長や施工事例、最新の知見を学んだ。
安永会長は「新潟県ニューレスプ協会は今年で10年目を迎え、斜面の防災や維持補修事業に寄与し、安心安全な国土づくりへの貢献を目指し会員の技術研さんと工法の普及活動を進めている。これからも激甚化する気象条件の下で構造物の維持補修は急務な課題となっており、2050年カーボンニュートラルに向けた低炭素、CO2削減の取り組みも、その目的を損なうことなく柔軟に対応しながら社会に貢献し、環境に配慮しながら壊れる前に補強する技術の普及に今後も力を入れてまいりたい」とするあいさつ文を寄せた。
ニューレスプ工法は、老朽化した吹付けのり面の機能が完全に喪失する前に既設のモルタル・コンクリート吹付けのり面をはつり取ることなく繊維補強モルタル吹付により吹付材表面の被覆を図る補修・補強工法で、国土技術開発賞「創意開発技術賞」を受賞している。
2010年度以降における同工法の実績は、累計で施工件数が950件、施工数量が118万4655㎡に達し、22年度は材料出荷ベースで過去最高を記録。23年度は施工件数88件、施工数量は7万9209㎡だった。県内では11年度以降、25件の施工実績がある。
講習会では同工法の技術説明に加え、斜面維持補修施工技術研究会の窪塚大輔技術委員が「法面保護工の維持補修に関するガイドライン(案)・事例集の紹介」として吹付法枠工の補修の考え方および事例を紹介したほか、新潟大学工学部社会基盤工学プログラムの佐伯竜彦教授が「構造物各部位における水掛かりの定量評価」をテーマに特別講演を行った。
【写真=工法の特長や最新の知見を学んだ】
















