県高崎土木事務所は、9月8日~9日の豪雨で被災した4カ所の復旧工事概要を示した。高崎市上大類町地先の井野川の護岸崩落箇所は年内の条件付き一般競争入札公告へ設計書などの作成を進めている。護岸が崩落した高崎市浜川町、高崎市大八木町地先の井野川や高崎市保渡田町地先の大清水川については年内の指名通知へ準備を進めているところ。
4カ所ともに復旧に向けた測量設計は群馬県測量設計業協会との間で締結している「災害時における測量・設計等の業務に関する協定」に基づき、同協会に協力要請を行い実施しており、上大類町と浜川町は冨永調査事務所(高崎市)、大八木町が高崎測量(高崎市)、保渡田町についてはアマネックス(前橋市)がまとめた。応急対策は群馬県建設業協会と締結した「災害時における緊急対策業務の実施に関する協定」および同協会高崎支部と締結した細目協定に基づき、上大類町は岸土木(高崎市)、浜川町が昭和建業(高崎市)が行った。なお、大八木町と保渡田町については、応急対策を実施していない。
4カ所の工事概要などは次の通り。
【上大類町】
井野川右岸側の55・2mを対象に復旧する。工事概要は◇護岸工(現場打ち法枠工)=延長54・9m、法長5・32m~9・8m、面積453㎡◇小口止工=1基◇根固工(2t)=105個◇舗装工=5㎡◇構造物取壊工=一式◇工事用道路工=延長157m◇仮締切工=延長66m-。工事期間は約8カ月を想定している。
現場打ち法枠工の枠内は生コンクリート(18-8-40 高炉B種)を15㎝厚で、コンクリートポンプ車を使用し打設を行う。構造物取壊工は既存の現場打ち法枠工や基礎、自転車道の舗装、転落防止柵を対象に実施する。工事用道路は幅員3mとなり、RC-40を使用して厚さ10㎝で、約470㎡敷砂利舗装を施す。
【浜川町】
主要地方道前橋安中富岡線の浜井橋橋台前の右岸24・1mを対象に復旧する。護岸工として現場打ち法枠工を延長24・1m、法長8m、面積188㎡施工するほか◇小口止工=2基◇根固工(根固めブロック)=22個◇工事用道路工=延長57m◇大型土のう工=8袋-を実施する。工事期間は約7カ月を想定している。
現場打ち法枠工の枠内は生コンクリート(18-8-25)を厚さ15㎝で打設する。工事用道路は幅員3mで整備。RC-40を使用し、厚さ10㎝で敷砂利舗装を施す。
【大八木町】
主要地方道高崎渋川線の大八木橋の下流約30m付近から、さらに下流へ向かった12・4m区間を復旧する。工事概要は◇護岸工(現場打ち法枠工)=延長11・8m、法長6・5m、面積77㎡◇小口止工=2基◇工事用道路工=延長63m◇大型土のう工=51袋◇仮排水工=延長90m-となる。工事期間は約6カ月を想定している。
現場打ち法枠工の枠内は生コンクリート(18-8-40 高炉B種)を15㎝厚で、コンクリートポンプ車を使用して打設を行う。工事用道路の幅員は3mで、RC-40を使用し厚さ10㎝で敷砂利舗装を約190㎡施す。仮排水工についてはφ1000㎜の高密度ポリエチレン管(内面波状)の設置を予定している。
【保渡田町】
高崎市道落合橋上流の左岸側が被災。延長25・1m復旧する。工事概要は◇護岸工(間知ブロック積み工)=延長24・2m、法長3・06m~3・28m、面積76・5㎡◇小口止工=2基◇隔壁工=1基◇工事用道路工=延長67・7m◇大型土のう工=3袋-となる。工事期間は約6カ月を見込む。
隔壁工は復旧箇所の中央部に設置する。工事用道路は幅員3mで整備。RC-40を使用し、厚さ10㎝で敷砂利舗装を施す。