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発注平準化へ債務負担31.5億円/伊那新校 仮設校舎は伊那北に/11月補正案

2024/11/23 長野建設新聞

 県は22日、11月補正予算案を発表した。公共工事等の発注時期平準化を図るため、債務負担行為で砂防課所管の補助事業に16億円、道路管理課所管の補助・県単独事業に合わせて14億円、警察本部所管の交通安全施設整備事業に1億5000万円の限度額を設定。砂防堰堤工事や舗装工事、舗装・区画線補修工事等を前倒しして発注する。

 また伊那新校施設整備事業で、工事期間中の仮設校舎について、当初は伊那弥生ケ丘高校を活用しつつ同校敷地内に建設する予定としていたものを、伊那北高校敷地内に2棟建設する対応に変更。これに伴う設計変更の費用4033万円を計上した。業務は一級建築士事務所暮らしと建築社(伊那市)・みかんぐみ一級建築士事務所(神奈川県横浜市)JVが担当。2025年3月としていた履行期限は同年7月末に延長する。


■新設校舎1万㎡、工事は来年度から

 伊那新校は伊那市にある伊那北、伊那弥生ケ丘両高を統合し、伊那北高校の校地を活用して整備する。敷地面積は約4万490㎡。新築する建物は校舎棟(西棟、南棟、東棟)と小体育館合わせて1万390㎡。大体育館と格技室は既存施設を引き続き活用する。改修工事の予定はない。

 着工は25年度で、まずは既存校舎の一部の解体工事と仮設校舎のうち1棟の新築工事を発注する。費用は当初予算で要求する方針。同年度末には新築校舎のうち西棟の建設を予定しており、この費用は補正で対応する。

 その後、26年度に2棟目の仮設校舎新築、27年度に残る既存校舎の解体、28年度に南棟、東棟、小体育館の建設工事を発注。30年度にグラウンド整備を行い事業を完了させる。新校は工事期間中の28年4月に開校する。


■飯田創造館 来年度除却へ準備

 本年度末で閉館する飯田創造館(飯田市)の除却事業では、機能の移転先となる南信州広域連合事務センターへ備品等を移設(一部廃棄)する費用として債務負担行為で1104万円。除却工事は25年度に予定しており、費用は当初予算で要求する。

 解体する建物はRC造4階一部3階建て、延べ2411㎡で、。1979年の竣工(増築棟は2000年竣工)。敷地面積は1万8043㎡。除却にかかる設計業務は藤本建築設計事務所(飯田市)が行っている。工事は25年度中に完了させ、跡地を含む風越公園の敷地全体を飯田市へ移管する。


■村山橋護岸復旧 工期3カ月延長

 また、長野市と須坂市を結ぶ国道406号・村山橋の橋脚部の護岸復旧工事に債務負担行為で2億円。21年8月豪雨で被災し復旧工事を進めていたが、今年4月の出水で再度被災。当初予定していた本年度内の完了が難しくなったため、工期を25年6月末に3カ月延長する。施工者は北信土建(長野市)。

 今補正案で追加した債務負担行為の総額は42億6327万円。一般会計の追加額は1億6805万円で、補正後の総額は前年同期比10.7%減の1兆149億3776万円となる。予算案を審議する11月議会の会期は11月28日から12月13日まで。

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