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【As合材】再発防止策案など示す/修補は経過観察して判断

2024/11/22 本社配信

 国土交通省は、アスファルト合材の不正納入に関して、修補などの基本方針案、再発防止策案を明らかにした。22日の有識者委員会で示したもので、技術検討ワーキンググループでの検討からまとめたもの。修補などに関しては、経過観察を実施した上で、変状が確認された段階で修補を行うという方向性を打ち出した。再発防止策については、NIPPOと鹿島道路に関する防止策と舗装工事全体としての防止策をまとめており、プラント、受注者、発注者の取り組み内容をまとめている。

 修補などについては、通常であれば、仕様通りにやり直し(修補)を求めるのが基本。だが、今回の事案については長期的な耐久性が懸念されており、当面の使用において直ちに安全性に問題があるものではないと認識。さらに、修補時の工事規制で交通への影響等が大きく、直ちに全箇所で修補を実施するのは現実的ではない、とした。

 そこで、経過観察と変状確認段階での修補という方向性となっている。ただし、管理者が経過観察を行わずに修補実施が必要と判断した場合は、修補することもあるとした。

 修補を求めるのは、2社の関係するプラントからの合材を使用している場合は、瑕疵担保の請求が可能な過去2年以内の工事。2者が受注して2社関係のプラントからの合材を使用した場合は、過去10年の工事も対象とする。合材価格の差額は返金を求めるが、経過観察せずに修補する場合は返金は求めない。

 舗装工事全体での再発防止策は、プラントの取り組みとして、プラント業界全体のコンプライアンス意識啓発活動の実施、書き換え不可能な軽量システムの使用が挙がる。

 舗装工事受注者は、コンプライアンス意識開発活動の実施をはじめ、不正があったプラント会社への確認強化、プラント会社の製造データの確認、ISO9001取得会社の活用を示した。

 発注者の取り組みも多岐にわたる。再発防止策の周知・共有、受注者・プラント会社の責任・役割明確化、事前審査制度の運用改善、監督・検査の強化、プラント会社へのISO9001取得の推奨など。

 このほかに、再生骨材の利用拡大検討を挙げている。

再発防止策などを議論

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