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茨城県取手市

整備費は43~48億/複合の公共施設

2024/12/11 日本工業経済新聞(茨城版)

 取手駅西口A街区再開発ビル内の複合公共施設整備事業を進めている取手市は、基本構想(案)を公表した。想定整備費が43~48億円。再開発ビル非住宅棟の床、約4000~4500㎡を活用し、計2・5層に図書館や多目的ラウンジ、音楽スタジオなどを配置する。2029年度末のオープンを目指し、25年度に基本計画・内装基本設計、26年度に内装実施設計、28年度から内装工事と進めていく。


 複合施設は、A街区再開発ビル非住宅棟の床、約4000~4500㎡を取得し、取手図書館の移設・機能拡充を図るとともに、市民交流施設を設置するもの。

 想定整備費が、床購入費、内装設計費、内装工事費および備品購入費合わせて43~48億円となる。床については長期的な財政負担を鑑み、購入する方向で検討。指定管理者制度を導入した場合の維持管理費については、1・5~2億円/年を見込んでいる。

 基本構想(案)では新たに、機能配置の考え方を提示。3階の一部、4階および5階の計2・5層を活用する想定で、吹き抜けの配置により施設の一体感と開放的な空間を確保する。

 3階に多目的ラウンジ・窓口・オープンステージ・学習室(約900㎡)、カフェ、オープンテラスを配置。4階には図書館(約1500㎡、吹き抜け含む)、音楽スタジオ・会議室(約300㎡)を配置。5階に関しては図書館機能のみとし、開架・閉架・学習席をメインとしたフロアとする方針だ。

 今後は、A街区再開発事業に合わせて施設整備を進めていく。

 25年2月末ごろの都市計画決定に合わせて基本構想を策定。25年度に市民アンケートなどを実施し、基本計画をまとめる。同年度内に内装基本設計に着手、26年度は内装実施設計を策定。再開発ビル建築工事の進ちょくに応じ、28年度から内装工事に着手したい考え。再開発事業の完了および施設開館の時期は、いずれも29年度末となる見通し。

 再開発事業の概要としては、取手駅西口交通広場に面した約0・6haが対象。準備組合が事業主体となり、事業協力者として大京と戸田建設が手続きを進める。再開発ビルは21階建て、延べ床面積約3万800㎡で計画。非住宅棟と住宅棟で構成し、非住宅棟(1~5階部分)の専有面積約7100㎡。住宅棟(2~21階部分)については専有面積約1万4000㎡となる。

 基本構想の策定に当たり、年明け1月10日までパブリックコメントを実施中。詳しくは中心市街地整備課(西2-35-3、電話0297-74-2141)まで。

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