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茨城県常総市

北部地区を最優先/大生郷工業団地周辺の基本構想

2024/12/18 日本工業経済新聞(茨城版)

 常総市は、大生郷工業団地周辺地区基本構想を公表した。土地区画整理で最優先地区に設定した「大生郷工業団地北部地区」は、2025年度に基本計画を策定。同年度に測量・地質調査、企業立地需要調査を進める。計画策定後の26年度から基本設計、実施設計へと進めていく。宅地形成と道路・供給処理施設は28年度から行い、29年度内で公園の緑地整備を実施する予定。

 産業導入ゾーンとして、①大生郷工業団地北部地区、②圏央道スマートIC周辺地区、③大生郷工業団地東部地区を設定。①~③の順で開発優先度が高い。

 地域整備ゾーンは、集落エリア、農地エリア、既存産業エリア、地域生活支援拠点、観光・交流拠点、防災拠点で構成。産業導入エリアの開発との共存に配慮しながら、既存の生活環境の保全や地域資源の活用を積極的に検討する。

 大生郷工業団地北部地区は面積33・8haで、鬼怒川ふれあい道路(西幹線)の北側未整備区間を含む区域を想定。アンカー企業の誘致、製造業の集積、鬼怒川ふれあい道路の整備促進を図る。早期の事業化を目指した取り組みを開始し、30年ごろまでに面的整備を終えて企業誘致を進める。併せて隣接防災拠点の供用を目指す。

 同地区では、25年度に基本計画を策定し、測量・地質調査も進めていく。基本設計や実施設計、換地設計については、26年度以降に行う。

 各種協議・事業認可などは、農地・林地開発協議を25年度から行い、26年度からは都市計画関連協議を2カ年で実施。地権者合意形成は25年度から徐々に進める。

 造成工事・基幹施設整備関連は、宅地造成と道路・供給処理施設は28年度から行う方針。29年度内には、公園の緑地整備も実施。企業誘致に関しては、25年度より企業立地需要調査と企業誘致情報発信を進めていく。

 圏央道スマートIC周辺地区は、面積33・4ha。圏央道北側および南側において、面的開発を想定し、鬼怒川ふれあい道路(西幹線)への接続を想定。中継輸送拠点(積替・荷捌場・配送センター・保管倉庫)や次世代基幹物流施設の整備を進める。30年代中盤ごろに企業誘致、圏央道スマートICの開設を図る。

 大生郷工業団地東部地区は、面積7・6ha。台地の地形を活かした計画的かつ一体性のある産業系土地利用の誘導を図る。新規立地企業の誘致による産業集積拡大を目指す。30年代中盤以降に、地区計画に基づく個別開発を進める方針。

 3地区の開発に並行して、鬼怒川ふれあい道路の整備促進も進めていく。40年ごろの全線開通を想定している。

 基本構想は、産業系土地利用を支える主要インフラの整備等、都市計画マスタープランの将来都市構造を実現するため、大生郷工業団地周辺エリアの地域整備構想をまとめたもの。①産業団地開発②鬼怒川ふれあい道路整備③圏央道スマートIC整備④防災拠点整備―の4つのプロジェクトを相互に連携。各プロジェクトの事業実現性を高めるとともに、付加価値のある産業拠点の形成を目指す。

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