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埼玉県所沢市

7月から選定準備段階/PFIで新所沢複合施設

2006/04/25 埼玉建設新聞

 所沢市は新所沢複合施設について、PFI手法導入可能性調査の結果をこのほど公表した。それによると、事業スケジュールは7月から準備および民間事業者の募集を行い、平成19年12月に民間事業者の選定・契約、同20年1月から22年3月の間に、施設設計、解体、建設、竣工、検査、引き渡しへと進み、翌4月の施設供用開始、としている。現在は、庁内部長クラスによる検証作業が進められており、7月ころまでに方向性を定める。導入が決まれば、用地測量、地質調査の作業に着手、9月補正にはアドバイザリー業務委託料など、関連予算を盛り込む。

 PFI可能性調査は、日本工営(千代田区、電話03-3238-8321)が担当。業務には基本設計の要素も含まれており、両面で進め、設計にあたっては、ワークショップを開き、そこで出た意見を取り入れた。

 基本コンセプトは<1>世代を超えた地域交流拠点<2>明るく楽しい学習・文化・子育て支援施設<3>人と環境にやさしい施設-の3つ。

 事業方式は、施設運営の自主性・柔軟性の確保、民間の税制面の優位性から、BTO方式とした。

 新施設は、緑町3-16-7にある新所沢コミュニティセンター内の出張所、児童館の機能も盛り込む。またこれまで地区内には図書館が無く、要望が高かったことから、設置する。

 既存の新所沢公民館は、緑町1-8-3に位置し、地区体育館を併設。総延べ床面積2137・22㎡規模、公民館部分はRC造2階建て、延べ1350㎡。

 新施設は、敷地面積6363・43㎡。公民館が床面積約1600㎡。大講堂、小講堂、研修室、和室、音楽室、絵画工芸室、料理講習室、ピロティを配置。

 出張所は床面積約200㎡。公民館事務室および児童館事務室と共有の事務スペースになる。

 図書館分館は床面積約1000㎡で、事務スペース、開架スペース、書庫、お話会室、パソコンコーナーを置く。

 児童館は約750㎡の規模。配置は遊戯室、児童室、キッズルーム、図書室、和室、授乳コーナー、トイレ、足洗場。

 施設全体では、5000㎡以下程度の共有部分(待合いスペース、展示スペース、会議室、倉庫、給湯室、更衣室、保育室、印刷室、トイレ等)を要するとし、ユニバーサルデザインと環境負荷の低減、雨水流出抑制施設および雨水利用施設や防災設備の設置を整備方針にあげている。

 駐車場は70~80台の収容台数。自走式2階建てS造を見込む。

 導入施設ごとの主な整備方針は次のとおり。

【公民館】

▽研修室、小講堂は可動間仕切りにする▽諸室入口にガラス小窓を設置し、中が見えるようにする▽地区体育館の動線に配慮

【出張所】

▽事務室を公民館などと一体的にすることで省スペース化

【図書館分館】

▽静かで利用しやすい環境を整える▽事務室近くにカウンター設置▽1階に返却箱

【児童館】

▽生活クラブ(放課後児童健全育成事業)を育成▽一般児童と生活クラブ児童の部屋は可能な範囲で区分▽北小校庭の活用を想定した配置

【駐車場】

▽施設入口近くに車椅子用駐車場を設置▽駐車場料金徴収システムの設置▽駐輪場は別途敷地内に設置



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