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栃木県大田原土木事務所

大田原土木、年度内に2.2㎞路線測量、大田原氏家線親園佐久山BP3期、25年度詳細設計、3河川を渡河

2024/12/21 栃木建設新聞

 県大田原土木事務所は、大田原市の主要地方道大田原氏家線親園佐久山バイパス3期工区の道路概略設計をまとめた。市道ライスライン親園線から既設の農道に沿って北上し1級河川念仏川を渡河。念仏川に合流する1級河川加茂内川右岸の既設農道に沿って北上を続け加茂内川と1級河川百村川を渡河後、筋違橋北側で現道に合流する。概算延長は2・2㎞、幅員12mに片側歩道2・5mを確保する計画。今年度末にも路線測量を発注し、2025年度早期に道路詳細設計を発注する見通し。2期工区の開通が25年度末を予定。26年度事業着手が想定される。

 ルートは人家連たん区間を回避し既設農道などを活用。圃場の分断を最小限に抑えた。念仏川と加茂内川の河川幅は2期工区で整備した1級河川深川と同程度で、ボックス工が見込まれる。25年度に実施予定の道路詳細設計で検討する。

 2・2㎞区間は高低差のない平場の水田地帯。路体は盛り土し、雨水を側溝から圃場の水路や小河川に排水する。

 12mの幅員構成は車道3・25m×2車線の両側に1・5mの路肩兼自転車専用通行帯。歩道と路肩の間は0・5mの緩衝帯(縁石等)で区分した。歩道は片側2・5m。

 加茂内川に沿ったルート西側には親園小学校、東側は親園中学校が立地。開通後は通学路に利用が見込まれ、自転車・歩行者の安全に配慮した幅員構成を想定した。

 主要交差点は南端のライスライン親園線と北端の現道合流部。親園小学校付近で一般県道親園南金丸線と交差点を形成する。現道と親園南金丸線は親園小と中学校の通学路に指定されている。

 大田原氏家線は、大田原市新富町を起点にさくら市櫻野に至る延長24㎞の幹線道路。西側に並行する国道4号を補完し、沿線には産業団地が立地するなど県北地域の物流や通勤など日常生活を支える重要な路線。

 佐久山親園地内の現道は1日1万台を超える交通量があるものの、道路幅員が6・5m程度で線形も悪い。佐久山と親園小中学校への通学路だが、一部歩道が未整備で、自転車と通学児童らが危険な状況となっている。

 現道とライスライン親園線との親園交差点は、朝夕の通勤・通学時間帯に交通渋滞が発生。親園地内の女神橋前後は狭あいなうえカーブが続き、親園交差点と合わせて交通事故の発生頻度が高い。

 県はこれらの課題を解決するため、佐久山から親園に至るバイパスを計画。事業目的に①県央部との連携強化②親園地区の交通安全と円滑化③バイパス整備の効果促進―を挙げた。

 親園地区の平面図化を15年度に日研測量でまとめ、23年度には道路概略設計をダイミックに委託。市はルート周辺の地籍調査を実施してきた。

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