富士河口湖町は今年度、西湖周辺で整備を進めている「西湖いやしの里根場」整備について、茅葺き屋根建築物6~7棟を建設する。第1期オープンは、7月15日に決定した。グランドオープンは来年度になりそうだ。
同エリア内には、全体で既存2施設も含め20棟以上の整備を予定しており、完了を計画する平成21年度までの総事業費は約10億円。同町の活性化対策として、約40年前当時の茅葺き屋根の民家が点在する風景を復元するもの。集落内には西湖と青木ケ原樹海、富士山を眺められる絶景な傾斜地に20棟以上の茅葺き建築物を再現。個々の建物では、そば打ち、ほうとう作り、ざる作り、陶芸、木地、紙漉き、絹折り等の体験のほか、資料館やギャラリーの見学、地場産品の販売、喫茶や食事処を整備する予定。
これまでに同町では、16年度に体験教室(延べ129㎡)、案内所(延べ93㎡)など3棟、17年度に茅葺き屋根の民家を全体で8棟(東地区3棟、西地区5棟)の建設したほか、電線地中化整備工事(東、西地区)などを発注。
同事業は、昭和41年の台風被害で失われた美しい茅葺き集落の原風景を復活させながら、西湖ならではの素材を活かした新たな交流の村づくりを目指すもの。平成15年の町村合併を契機に失われた茅葺集落景観の再生により、地域の歴史や文化、自然環境を舞台とした観光交流拠点を創出。残存する資料を参考に地域住民の協力を得て、地域振興を図る。
同町では、国内外からの来訪者が、本物の自然、文化などを、人間の五感を使って心ゆくまで味わうことによって、感動、楽しみ、くつろぎ、癒されるような地域とし、繰り返し訪れ、思い思いの活動・休息・交流を通じてリフレッシュし、明日への活力を取り戻せるようなリゾート・タウンを目指している。