土浦市消防本部は、右籾地内に建設予定の新消防署庁舎整備基本計画を公表した。庁舎面積1400㎡程度を想定。一般競争入札により基本・実施設計を委託し、本年度中に契約を締結したい考え。設計費に限度額9644万8000円(2024~25年度)の債務負担行為を設定している。整備スケジュールとしては、26年度に造成工事を実施。同年度中に庁舎本体工事に着手し、28年度の供用開始を目標に整備を推し進める。
建設地が、右籾字内路地1036番外23筆、A6998・14㎡。国道125号バイパスと県道土浦竜ケ崎線の交差点南側に位置する。土浦・阿見都市計画区域の市街化調整区域に区分。建ぺい率60%、容積率200%となる。埋蔵文化財調査は実施調査済み。庁舎面積は1400㎡程度を見込む。事務棟(約930㎡)、車庫棟(約330㎡)、訓練塔(約100㎡)および付属施設で構成。
事務棟の主な諸室として、署長室、事務室(OAフロア)、受付・通信室、文書庫、市民相談室、食堂・厨房、休憩室、トレーニング室、洗濯・乾燥室、仮眠室、シャワー・脱衣室・洗面所、女性用スペース(仮眠室兼更衣室、休憩室、洗濯室、シャワー、脱衣室、洗面所およびトイレ)、出動準備室、消防資機材庫、多目的室、電気室、エントランスホール、トイレ(男女・バリアフリー)などを設ける。
車庫棟には、車庫(水槽付きポンプ車2台、ポンプ車1台、救急車2台、連絡車1台)、危険物庫、車両関係資機材庫、空気充てん室、救急用備品庫、救急消毒室、救急訓練室を備える計画。訓練施設として、訓練塔(RC造またはS造2階建て)、消火訓練・火災調査実験室、救助訓練施設、救助資機材倉庫、屋外訓練場を整備。
敷地内には他に、防災備蓄倉庫、来庁者用駐車場、自家給油設備、耐震性貯水槽(40t)、案内掲示板、自家発電設備および非常用井戸を設ける計画だ。
整備に当たっては省エネルギー対策に配慮し、ペアガラス、太陽光発電、雨水および再生水等の技術を活用していく考え。排水は自然流下を原則とするが、緊急時の消火用水確保のため、地下貯水槽の整備を検討する。
本整備は、土浦消防署南分署および荒川沖消防署を集約し、体制強化を図るもの。現施設に関しては老朽化や狭あい、機能の陳腐化が課題となっている。整備により、市南部の防災拠点としての機能充実を図る。
集約する2署の概要が▽土浦消防署南分署(桜ヶ丘町13-1)=S造平屋建て、床面積320・59㎡、1983年度築▽荒川沖消防署(中荒川沖町27-12)=RC造2階建て、延べ床面積537・82㎡、74年築-。用途廃止後の利活用方針については今後、協議を進めていく方針。