国土交通省は現在の新・全国統一指標について第3次・全国統一指標へ見直す考えを示している。対象となるのは工事に関する部分で、地域平準化率に繁忙期を加えることと、週休2日に関しては実施状況を指標に切り替える考え。さらに、週休2日の取り組みが進む直轄に関しては一歩進んだ指標の取り方も検討している。
全国統一指標は、各発注者の品質確保や働き方改革の取り組みを見える化へと図るもの。品確法改正、発注関係事務の運用に関する指針の改正や、現行の指標の進捗を踏まえ、新たに指標を検討している。
現在の指標は2024年度が目標となっているため、その成果を発表するまで、おおむね25年12月ごろが見込まれる結果発表までは現行のまま。第3次全国統一指標は、26年12月ごろの公表となる25年度の取り組み実績結果から適用する流れ。25年度中に指標をどうするのか、初期値などを公表する。
工事の地域平準化率については現在、4月~6月の閑散期の解消が目標になっている。一方で、依然として繁忙期の解消を望む声が建設業団体から多い状況にある。そこで、繁忙期の解消についても指標化を検討したいと考えている。いわゆるピークカットの指標を作ることになる。
週休2日工事の実施状況は現状、実施する工事の公告件数が調査の対象になっている。5年間かけた取り組みの進捗もあり、公告件数ではなく、実績を目標に変えていこうとしている。実際に週休2日工事が達成できているかを指標にするということ。対象は災害復旧工事や維持管理工事といった最初から対象としない工事を除く、週休2日工事の対象工事で、これが分母となる。
現状は、実際に週休2日で公告した件数が分子。公告すれば達成となっているため、ほぼ100%になっている状況。さらに、実際の工事では、遅れが出ていて土日の作業があり週休2日が達成できていないとしても指標化されていない。
そこを改め、受注者側が週休2日を達成できたかを指標とするため、発注者側も工程管理をしっかり行う必要も出てくる。
直轄は週休2日の実施割合が上がり23年度は100%になった。このため、直轄は取り組みを一歩進めて、月単位の週休2日、さらに進めて土日休みの完全週休2日について年間の計画件数に対して、どれだけ達成できたのかというような、一歩進んだ取り組みを指標にすることも視野に入れている。
新・全国統一指標に関する23年度取組状況は20日に発表になっている。