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茨城県取手市

白山小は4期工/全校の長寿命化を

2025/01/25 日本工業経済新聞(茨城版)

 取手市は、学校施設の大規模改造・長寿命化改良工事を推進していく。直近では、2025年度に白山小学校の長寿命化改良工事(第4期)を行う計画。4月ごろ一般競争入札を公告する予定だ。予算が付けば取手東小学校の体育館長寿命化に向けた実施設計にも着手し、順調なら26年度に施工を進めていく。「第4次教育振興基本計画(案)」においては、28年度までに市内全ての学校で大規模改造・長寿命化改良工事を実施する成果指標を掲げている。

 白山小学校(白山2-3-18)の長寿命化改良事業は、22年度から4期に渡り実施中。前3期と同様、4月ごろ一般競争入札を公告、5月に仮契約を結び、6月市議会で本契約の議決を諮る流れ。最終となる4期工事では給食室の改修、既存校舎1棟の解体および外構工事が主な内容。給食室に関しては、校舎棟と接続するための増築を行う。日総建(渋谷区)が設計をまとめた。

 同校は1957~79年度に建築。校舎は6棟で構成し、RC造2階建て(給食室のみ平屋)、合計延べ床面積4372㎡。給食室の床面積については136㎡となる。

 1期工事の内容が、体育館改修、校舎解体(③⑦棟)、プール解体および解体跡地駐車場整備、受変電設備、受水槽改修など。2期工事では校舎増築(⑱棟)、放課後子どもクラブ室新築、太陽光発電設備、外構整備を行った。3期工事については校舎長寿命化改良(⑧⑯棟)、校舎増築(⑯棟)、一部外構整備などを実施した。1~3期のいずれも赤塚工業・平沢工務店JVが施工を担当。

 取手東小学校(吉田400)に関しては、体育館の長寿命化に向けた実施設計を2025年度にまとめ、26年度に工事を行う見通し。体育館は1977年度建築。構造がRC造2階建て、延べ床面積924㎡。老朽化により、外壁、内部仕上、電気設備、機械設備のいずれも広範囲に劣化が見られる状況だ。

 「第4次教育振興基本計画(案)」では「安全で快適な教育環境の整備推進」を重点施策として掲げた。成果指標については、大規模改造工事・長寿命化改良工事の実施率を2024年度現在の92%から、28年度までに100%とする目標を示している。

 実現に向け、20年度に策定した「学校施設長寿命化計画」に基づき、学校施設の老朽化対策を効率的かつ効果的に進める方針。施設修繕に関する緊急性や必要性等を考慮しつつ、大規模改造工事や長寿命化改良工事を実施していく。

 長寿命化改良工事による設備更新時には、断熱、二重サッシ、日射遮蔽等の省エネルギー対策や機器を採用することで、省エネルギー化や二酸化炭素排出量削減を推進する。

 重点施策として他には、通学路危険箇所の整備などを掲げた。「取手市通学路交通安全対策プログラム」に基づいて安全対策推進会議を開催し、現地確認、対策の実施による登下校の安全確保を図っていく。

 また、スポーツおよび文化芸術の振興に資する取り組みとして、スポーツ施設の計画的な改修・整備を行う。市民会館・福祉会館・市民ギャラリーの施設環境整備や、旧取手宿本陣染野家住宅をはじめとする指定文化財の保護・保存なども盛り込んだ。

 基本計画に関しては、期間を25~28年度の4年間に設定。策定に当たり、2月15日までパブリックコメントを実施している。詳しくは教育総務課(藤代700、電話0297-74-2141)まで。

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