2024年11月5日に、任期満了に伴う板倉町の町長選挙で初当選を果たした小野田富康氏。保育園と児童館の統合事業や空き校舎となっている旧小学校の利活用などの公共施設整備を重要課題の1つに挙げた。また、東洋大学跡地の利活用や板倉町ニュータウン事業、渡良瀬遊水地周辺整備などについて、関係自治体や県との連携を強めて推進していきたいと意気込む。板倉町の今後の施策の方向性などについて話を聞いた。
-就任した意気込みについて
小野田 町の発展には、町に人が来て、定住してもらうことが重要。「住み続けたい町」をスローガンに、若年層や中高年、高齢者と全世代にとって住んでいて良かったと言われるようなまちづくりを目指す。町は歴史的に農業が活発で、重要な産業となっている。商工業などと合わせて力を入れつつ、バランスが取れた町にしていく。
-町のインフラ整備における課題について
小野田 老朽化が進む公共施設への対応が課題となっている。古い公共施設の統廃合なども検討していく必要がある。解体などにも補助金が出るため、施設のスリム化も図っていく。近年では物価や資材、人件費高騰などの影響により、活用できる予算も限られているが、できる限り取り組んでいく。
-教育環境の整備について
小野田 保育園の統合を進めていき、児童館の併設も計画している。また、学校統合により4つあった小学校が2つになった。空き校舎2校の有効活用なども含めて在り方を検討していきたい。そして、子育て世代の住民から、町で遊ぶ場所がないという意見をいただいている。新しい公園の創設もしくは現在の公園をバージョンアップするなど、これから力を入れていきたい。
-東洋大学跡地利用や板倉ニュータウンなどの開発について
小野田 旧東洋大学の建物および敷地については東洋大学の所有物となっているため、現状は東洋大学と協議を行っていき、できるだけ早期に活用できるよう働きかけていく。また、板倉ニュータウンについては空き家も散見されており、有効活用方法を模索していく。県企業局の管轄となっているため、県と連携して利用しやすい地域へと変えていきたい。
-今後取り組んでいく重点政策について
小野田 渡良瀬遊水地を囲む4市2町(板倉町、栃木県栃木市・小山市、埼玉県加須市、茨城県古河市)と協議会を設立するなどして連携を強め、周辺整備などに注力していきたい。栃木県・板倉町・埼玉県とつらなる道路が整備されれば、町へのアクセスも増えて利便性も増し、町も活性化していくだろう。利根川や渡良瀬川への新橋建設なども構想していきたい。
-地元建設産業へのメッセージ
小野田 水害や震災などの災害に対して、復旧や復興を行えるのは建設業界の皆さまがいるおかげ。とても頼りにしている。建設業がなくなってしまう、縮小してしまうとインフラ整備もできなくなってしまう。人手不足など多くの課題が起きているが、ぜひ、皆さまのご活躍に期待している。