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群馬県砂防課

土砂災害対策推進計画 16カ所対策完了へ

2025/01/30 群馬建設新聞


県砂防課は土砂災害対策推進計画2025の原案を示した。対策方針と重点的な取り組みとして、迂回路のない道路を保全するための施設整備を実施することや、土砂・洪水氾濫のおそれのある流域の抽出と対策検討を行うことなどを新たに盛り込んだ。迂回路のない道路を保全するための施設整備は2025年度から34年度までの間に16カ所の対策完了を目指す。16カ所のうち工事中の箇所は2カ所で、残る14カ所については、25年度以降順次工事に着手していく。

16カ所のうち、土石流対策が12カ所、地すべり対策は1カ所、急傾斜対策については3カ所で計画する。土石流対策を予定する12カ所は◇橋横倉沢(東吾妻町箱島)◇仙ヶ沢(桐生市梅田町)◇沢口沢(藤岡市高山)◇大萱沢(下仁田町下郷)◇沢尻沢(東吾妻町三島)◇下折ノ内一ノ沢(みどり市大間々町小平)◇前林沢(渋川市赤城町深山)◇塩平沢(藤岡市下日野)◇松葉沢-1、2(藤岡市上日野)◇寺裏沢(中之条町四万)◇後山沢(桐生市梅田町)◇沢ノ入沢(桐生市川内町)-となる。工事中の箇所は橋横倉沢の1カ所のみで、橋横倉沢を除く継続事業箇所は◇仙ヶ沢◇沢口沢◇大萱沢-の3カ所となっている。

地すべり対策を図るのは駒留地区(藤岡市下日野)の1カ所で、すでに工事着手している。

急傾斜対策は◇会場(藤岡市上日野)◇鹿島7(藤岡市上日野)◇赤地1(桐生市川内町)-の3カ所で計画する。今後、順次工事着手していく。

土砂・洪水氾濫のおそれのある流域の抽出と対策検討は◇土砂・洪水氾濫により大きな被害のおそれのある流域の抽出◇河床変動計算による被害想定◇計画施設の効果評価・対策計画策定-により進める。現在、流域の抽出を検討しているところ。

拡充となる重要交通網(緊急輸送道路・鉄道)を保全する施設整備については、新規施設整備のほか、既設砂防堰堤にスリットなどの流木対策機能を追加することを盛り込んだ。

継続の人家等に著しい被害が生じるおそれのある区域を保全する施設整備は、34年度までに土砂災害特別警戒区域内にある人家約250戸の土砂災害リスクを軽減するための対策を実施する。また、多くの人家等に被害が生じるおそれのある区域を保全する施設整備については34年度までに土砂災害警戒区域内にある人家約2900戸の土砂災害リスク軽減を図るための対策を行う。

今回策定する計画は25年度~34年度の10年間となり、おおむね5年ごとに見直しを行う。

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