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栃木県那須町

那須町、高久住宅PFI整備へ、事業者4~5月にも公募

2025/01/30 栃木建設新聞

 那須町は、高久地区地域優良賃貸住宅整備(仮称)の事業者を4~5月にも募集する方向で準備を進めている。PFIによる整備で、事業手法はBTO方式が有力。住宅の規模は30戸程度。ふるさと定住課では2025年度当初予算案に実施設計費を要求。事業者の選考は公募型プロポーザルで、順調ならば9月ごろ契約を締結し実施設計を開始する。工事は26~27年度に進め27年度中の供用開始を目指す。整備事業費は12億4600万円(駐車場含む)を見込んでいる。

 町は今年度、PFI導入可能性調査業務をあしぎん総合研究所に委託。12月末に完了した。BTO方式による町営住宅整備は黒田原地区の「ウイングヴィーナス」に続き2例目。維持管理期間は30年を想定している。

 計画地は東北自動車道那須ICの南に位置する高久甲字新田3591-10。敷地面積は1万3111平方m。現況は山林。町は12月補正予算に樹木の伐採抜根業務委託料912万5000円を計上。1月に業務を発注する。

 北側は主要地方道那須高原線に接し、敷地の東側では将来、主要地方道西那須野那須線黒磯那須バイパスが那須高原線と交差する予定。那須ICや観光地、黒磯市街地への良好なアクセスが期待される地域。

 町内は賃貸住宅が少なく、町営住宅入居率は約90%と高い。町に対して賃貸住宅を求める声が観光事業者などから多く寄せられており、利便性が高まる高久地区に新たな定住促進住宅を建設する。

 新住宅は子育て世帯をはじめ幅広い世代に対応する。間取りは1LDK、2LDKや単身者向けの1Kを想定。実施設計は25年度末までに完了させる予定。

 整備にあたっては、那須高原線側の敷地に自然公園法の制限がかかる特性を踏まえた緑地の確保や建築計画の立案を求める。建物の構造は木造やS、RC造などから選定。駐車場は1戸1~2台を確保する考え。事業費のうち駐車場整備には2100万円を見込む。

 先行事例の「ウイングヴィーナス」はRC造3階建て21戸。22年1月から入居を開始した。間取りは3LDK(70平方m)。BTO方式で民間事業者が施設の設計と建設・工事監理を行った後、町に施設の所有権を移転し、維持管理や運営を実施している。

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