県施設課は松本養護学校(松本市今井)の施設整備事業で、新築工事の初弾となる「寄宿舎・体育館ほか建築工事」を3月下旬にも公告する。7日の県建設工事請負人等選定委員会で審査、了承された。入札方式は総合評価落札方式(工事成績等簡易型)。入札参加資格は建築一式949点以上、県内本店、主任(監理)技術者に1級建築士または1級建築施工管理技士配置。発注規模は税込み予定価格5億円以上で、契約議案は6月定例議会への提出を見込む。
工事内容は寄宿舎(RC+W造2階、延べ1872㎡)、体育館(S+W造平屋、延べ998㎡)ほか2棟(RC、S造平屋、延べ129㎡)の建築工事。開札予定時期は4月中旬で、工期は約600日(債務負担行為設定予定)。
関連の設備工事は分離発注で、電気設備を電力と弱電、機械設備を空調と衛生という形でさらに細分化することも含め、発注形態を検討している。
■除却工事は近く公告
建設予定地にある寄宿舎棟などの解体工事は2月中旬に公告を予定。選定委員会や総合評価技術委員会の審査は完了している。入札方式は総合評価落札方式(工事成績等簡易型)で、価格以外の評価点は17.25点。入札参加基本要件は解体844点以上、県内本店。発注規模は税込み予定価格1億6000万円未満。
工事内容は寄宿舎棟(RC造2階、延べ865㎡)、中央便所棟(RC一部S造平屋、延べ52㎡)、プール付属棟(CB造平屋、延べ41㎡)、プール本体、農機具置場などの除却工事。工期は約150日(債務負担行為設定済)。同種実績として「RC造(SRC造含む)で2階建て以上かつ延べ500㎡以上の建築物の解体工事の実績」を、また主任(監理)技術者として解体工事施工技士、登録解体基幹技能者かつ1級建築施工管理技士、1級土木施工管理技士の配置を求める。
同事業は老朽化、狭隘化が著しい学校施設の増改築を行うもの。新築部分は省エネ・創エネに取り組み、Nearly ZEB相当の建物とする。2003~06年度に大規模改修を行った校舎などは継続して使用するが、温熱環境を整備するための断熱改修などを行う。設計業務はSALHAUS(東京都)・仲建築設計スタジオ(同)JVが担当した。在籍する児童・生徒に配慮し、体育館がない期間や寄宿舎の運営停止期間が生じないよう、工事工程は3回に分けて進める。今回の工事は「フェーズ1」。
26年9月~28年8月の「フェーズ2」では、主に敷地中程にある体育館や校舎の一部などを解体し、新しい校舎(中学部棟、重度重複学級棟、特別教室棟、管理棟)を建設する。28年7月~29年3月の「フェーズ3」では、既存校舎の教室配置変更に伴う改修、交流スぺースへの改修などを行う。
整備前の建物の総延べ面積は9155㎡(屋外渡り廊下などを除く)だが、整備後は1万3615㎡となる。