茅野市は19日、2025年度予算案を発表した。永明小中学校建設に24年度3月補正の前倒し分を含め11億6457万円を措置。発注工事は公共駐車場工事と旧小学校校舎解体工事を予定している。総事業費6億円弱を見込み3年間かけて行う御狩野配水池更新工事には25年度分の費用2億5200万円を盛り込んだ。
永明小中学校建設事業ではアリーナ建設の建築主体工事について、2月10日の臨時議会で田村建設(茅野市)と6億5430万円(税抜)で契約する議案を承認。電気設備は2月20日に電管エンジニアリング(諏訪市)と6900万円(税抜)で契約した。機械設備も近く契約のはこび。25年度に発注する公共駐車場工事は、既存の北側駐車場を拡張し整備するもので、面積は約2000㎡。発注時期は未定だが、旧校舎解体よりは先行して行う。旧校舎解体はアリーナ建設にめどが立った時点で発注する予定。26年度にかけて実施する。25年度予算額(3月補正前倒し分を含む)の内訳は設計監理費3088万円、小学校解体工事費1億7580万円、アリーナ建設等工事費9億4850万円、その他経費939万円。
また永明小中学校周辺整備に3億6448万円。主に市民館前交差点の改良工事と既存道路部分の改良工事を行う。予算内訳は道路改良等工事費2億3831万円、移転補償費5867万円、電線共同溝移設費6748万円。
上水道施設整備には9億8253万円。昨年度に引き続き米沢地区の送配水管布設替を推進するほか、老朽化し容量も不足する御狩野配水池を27年度にかけて更新する。新たな配水池はステンレス製で容量190m3(既存はRC構造32m3)。市道を挟んだ向かいに建設する。設計業務は新日本設計(長野市)が担当。工事発注は6~7月を見込む。上水道施設整備の予算内訳は米沢地区葬配水管布設替工事費1億5000万円、御狩野配水池更新工事費2億5200万円、老朽管更新工事費1億4000万円。
■新規で球場改修や青空駐車場増設
新規事業では、国民スポーツ大会の軟式野球会場となる野球場改修には5514万円。バックネット、フェンス衝撃緩衝材、内野グラウンドの改修を行う。茅野市民館の改修には、空調機器更新工事費4235万円と屋上防水改修など維持修繕工事費5096万円を計上した。
公園施設維持修繕には2694万円。永明寺山公園、弓振公園、花蒔公園の照明・遊具更新などを行う。青空駐車場の拡幅工事には2167万円。駐車場南側広場を用地とし、新たに37台分の駐車区画を増設する。23年度に閉館した茅野環境館の解体に向けた調査も実施する。アスベストの有無を確認し、結果に基づき解体時期や跡地利用について検討する。予算額は174万円。
都市基盤関係では、幹線道路等の整備に2億7742万円。28年度の完了を目指す1級18号線拡幅整備に8742万円、塚原一丁目交差点拡幅に7000万円、舗装修繕工事に1億2000万円を配分した。
橋梁長寿命化の取り組みでは中大塩下大橋と川音橋の修繕工事に6900万円、詳細設計に1150万円、法定点検に3000万円を計上。生活道路整備事業には2億5288万円、道路・河川維持修繕事業には1億8593万円を確保した。
下水道施設整備には6億5820万円。管渠工事費(新設・更新)に1億6955万円、管更生・耐震工事に1億5150万円を配分する。
■公共施設LED化へ1億円
公共施設の照明LED化改修には3月補正の前倒し分を含め1億713万円。健康管理センター、図書館、北部中学校で工事を行うほか、26年度に工事を予定する縄文考古館の実施設計を進める。予算内訳は工事費1億63万円、設計費650万円。
このほか旧不燃物処理場の土壌入替委託に3000万円、土地改良事業水路等改修工事に7346万円、防災行政無線操作卓更新工事に1億1474万円を盛り込んだ。
一般会計における普通建設事業費は36億7872万円で、前年度当初に比べ12億6306万円、率にして25.6%の大幅減。区分別は補助事業費が16億3407万円で30.1%減、単独事業費が20億4464万円で21.5%減。一般会計に占める普通建設事業費の割合は12.2%となり、前年度から4.2ポイント下がった。
一般会計の総額は300億7000万円で0.4%減。予算案を審議する定例議会の会期は2月25日から3月21日まで。