諏訪市の3月定例議会が20日に開会し、2025年度予算案の審議が始まった。一般会計は前年度当初比4.7%増で過去最大の226億8000万円。普通建設事業費も23億6130万円で21.7%の大幅増となった。文化センター改修の第1期事業費として27年度までの債務負担行為を含め15億1174万円を措置。耐震補強や屋根、内外装の改修といった建築工事を発注する。
同事業は1962年の建設から60年以上が経過し、耐震性能不足や老朽化などの課題を抱える施設を長寿命化改修するとともに、省エネ改修や太陽光発電設備の設置などを行う。建物の規模はRC造2階建て、延べ約3740㎡。総事業費は38億4000万円を見込んでいる。現在は2月末の履行期限でアロー設計・三友ファシリティーズデザインJVが実施設計業務を進めている。
25年度に発注する建築工事では耐震補強、特定天井の解消、陸屋根・ホール屋根・内外装の解消を行う。上半期に施工者選定から契約までを完了し着工。工期は27年度前半までを想定している。当初予算の内訳は工事費が14億6700万円(歳出4億5000万円、26~27年度債務負担行為10億1700万円)、設計監理委託料が4474万円(歳出548万円、26~27年度債務負担行為3926万円)。
関連の電気設備工事と機械設備工事、エネルギー棟新設工事は26年度の発注を予定。27年度にかけて工事を行い、同年度中のリニューアルオープンを目指す。
■城南保育園改修へ設計
公立保育所の適正規模・適正配置では、城南保育園の長寿命化改修に向けた設計に580万円を予算化。24年度12月補正で限度額8300万円の債務負担行為を設定した公立11園のリズム室(遊戯室)への冷暖房設備設置工事は、3月に一般競争入札を公告し、夏までに完了させる。発注形態は11園一括で行う予定。設計業務は諏訪総合設計(岡谷市)が担当。
市内に3校の施設一体型小中一貫教育学校を配置する「未来創造ゆめスクールプラン事業」では、南部地区の学校整備に向け、敷地確保に係る不動産鑑定評価等委託料として669万円。また、小学校管理費で設計委託料1447万円と工事費1566万円を計上し、旧城北小の解体に向けた実施設計のほか、上諏訪小の給食室給湯器修繕工事、湖南小の地下タンク修繕などを行う。
開館20周年を迎える複合健康運動施設「すわっこランド」は、各種業務委託料876万円と工事費800万円。27年度以降の中規模改修に向けた基本設計業務のほか、各種機械設備の更新などを行う。
23年度から実施してきた本庁舎照明LED化には工事費2336万円。本年度が最終年度となる。
土木費では、道路改良事業で工事費1億6500万円、測量委託料800万円、設計委託料200万円。橋梁長寿命化で設計委託料300万円、調査・点検委託料2400万円。スマートIC整備事業で各種調査委託料400万円。公園整備工事には7200万円、道水路等修繕工事には6700万円、交通安全施設整備工事には1200万円を確保した。
このほか消防課棟改修工事費4038万円、庁舎等整備工事費4000万円、元町体育館トイレ洋式化改修工事費1040万円、保健センター施設整備工事費1000万円を予算化した。
一般会計における普通建設事業費の区分内訳は、補助事業費が7億8572万円で203.1%増、単独事業費が15億7558万円で6.3%減。一般会計に占める普通建設事業費の割合は10.4%となり、前年度から1.4ポイント上がった。予算案を審議する定例議会の会期は3月17日まで。