本紙は25市町の2025年度当初予算案の概要をまとめた。一般会計総額は前年度比8・4%増の9281億4738万8000円。このうち普通建設事業費は28・2%増の1223億4069万7000円となった。普通建設事業費は阿久津中学校を改修する高根沢町が前年度比177・4%増の21億2123万5000円、新庁舎建設工事の発注を予定する那須塩原市は124・7%増の153億7474万7000円と100%を超えた。(2面に25市町の一般会計と普通建設事業費一覧表)
普通建設事業費は大型営繕事業に加え、小中学校校舎・体育館のエアコン設置、道路、橋梁長寿命化など基盤整備への集中投資を背景に18市町で増加し、7市町は減少した。
14市の普通建設費の総額は1087億5478万円で23・4%増。那須塩原に次いで増加率の高いのが佐野の67%増で124億9778万2000円。新規では全学校体育館へのエアコン設置が18億8254万円3000円、継続では文化会館改修に19億8829万円を計上した。
足利市は56・2%増の79億4937万7000円。全中学校体育館へのエアコン設置工事。委託関係では市民会館・庁舎等整備基本計画費を計上した。
普通建設費が100億円を超えたのは宇都宮、那須塩原、佐野、小山、栃木の5市。人口が多い上位の市が占め、宇都宮がダントツの288億8308万6000円(10・5%増)。
宇都宮は学校関係に51億2253万円を充て、今泉小学校体育館改築や西原小学校校舎の長寿命化改修工事に着手。スポーツ施設整備が23億8830万円、準用河川整備17億1598万円、都市計画道路には17億1598万円。新規では競輪場通りの拡幅に向け調査費を計上した。
小山は45%増の112億9429万3000円。豊穂川や島田川の排水強化対策に11億5472万円、弓道場整備には1億1460万円を配分。26年度以降の事業化や本格着工に向け設計費や調査費を計上。JR小山駅東口のペデストリアンデッキが実施設計、新市民会館の基本計画、2カ所の工業団地候補地は基礎調査費を配分している。
栃木が減額だが、102億6641万1000円。継続の雨水浸水対策22億638万円、栃木東学校給食センター13億6080万3000円などの配分額が高い。
このほか増額は鹿沼17・4%増の40億6107万2000円。体育館空調設置やトイレ・給排水改修など学校施設整備が増加の要因。
矢板は38・9%増の22億8261万円。3カ年継続で始まる東小学校整備や2カ年の文化会館解体、継続の道路整備が建設費を押し上げた。
11町の普通建設費の総額は32・9%増の135億8591万7000円。高根沢に次いで増加率が高い那珂川が82・6%増の9億7582万2000円。馬頭広重美術館大規模改修に3億円、地方道路交付金事業に1億2290万円を配分した。
壬生は42・1%増の23億919万6000円。幹線町道整備に6億1125万5000円、公共施設長寿命化には2億7755万円、全体事業費に9億3000万円を見込むみぶハイウェイパークには1億537万3000円を措置した。
11町のうち普通建設費が最も多いのは上三川の26億563万7000円(13・1%減)。全小中学校体育館空調設置6億2529万3000円、赤沢川など普通河川整備に1億900万円を配分。道の駅かみのかわはアドバイザリー業務、道の駅に近接して計画の新産業団地はアクセスする2町道の測量設計費を計上した。