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長野県富士見町

考古館基本設計へ2000万円/新年度早々にプロポ/25年度予算案

2025/03/05 長野建設新聞

 富士見町の2025年度一般会計予算案は95億2000万円で、過去最大だった前年度に比べ1.6%減。ただし、24年度繰越明許予定額7億8784万円を含めた実質は過去最高額となる。主な繰越事業として新井戸尻考古館建設に5356万円、富士見中学校大規模改修に1億2493万円、地域活性化施設整備に1億6023万円。いずれも新年度早々に設計や工事を発注する。

 新井戸尻考古館建設事業は既存施設南西側の農地に収蔵庫を併設した考古館と駐車場を整備するもの。当初は24年度に基本設計と実施設計を一括で発注する予定だったが、用地取得の遅れにより年度内の発注が困難となった。用地取得議案は3月議会へ提出するはこびとなり、登記等事務手続きの完了を待って、新年度早々に基本設計業務を発注する。事業者の選定方法はプロポーザル方式を想定。年度内に業務を完了させる。実施設計業務の発注方法は現時点で未定。

 事業用地は約8600㎡。施設は一部2階建てもしくは地上1階・地下1階建てで、延べ約1100㎡規模を想定している。開館予定は29年度。新年度予算額5356万円(うち24年度からの繰越額4852万円)の内訳は基本設計委託料2000万円、地質調査委託料475万円、物件移転補償料ほか2810万円。


■道の駅や中学校改修も早期発注

 地域活性化施設整備事業には24年度からの繰越額を含め1億6023万円。このうち直売所の拡張工事に1億2986万円を確保した。同工事は24年度の発注を予定していたが、資材価格の高騰などにより費用が不足。3月補正予算で約4100万円を増額する。遅くとも6月議会に契約議案を提出できるよう施工者の選定作業を進める。

 工事内容は直売所の正門側を約60㎡増築するほか、内装や設備をリニューアルする。設計担当はエム建築設計事務所(諏訪市)。予算の主な内訳は直売所拡張工事費1億2986万円、設計監理委託料1430万円、おっこと亭冷蔵庫等購入費258万円。

 富士見中学校大規模改修事業は5カ年計画の最終年を迎える。新年度の工事内容は体育館棟とプール棟の外壁および屋根改修工事。発注形態は一括で、こちらも遅くとも6月議会へ契約議案を提出できるよう入札手続きを進める。予算の内訳は工事費1億2210万円、工事監理委託料250万円。設計業務はアロー設計(諏訪市)が担当した。

 土木費では道路施設予防保全対策事業に2億9608万円。舗装改良工事に2億2798万円、側溝改良工事に3580万円、道路擁壁等改修工事に3180万円を配分する。

 橋梁維持管理事業には2億1910万円。新年度は32橋の点検を行うとともに、過年度に実施した橋梁の点検結果を基に、1橋の詳細設計と6橋の補修工事を行う。予算の内訳は点検委託料4650万円、詳細設計委託料1000万円、補修設計委託料5400万円、補修業務委託料4230万円、補修工事費6630万円。

 このほか八ヶ岳観光圏整備事業で八ヶ岳観光振興計画策定委託料1210万円、創造の森公園施設整備測量設計委託料820万円、創造の森環境調査委託料1498万円(債務負担行為)。町単道路改良事業で2路線の舗装等工事費4460万円と1路線の詳細設計費720万円。ビヤグリ川の用地測量および河川改修に工事費2330万円、設計委託料2160万円、測量委託料650万円。防災行政無線屋外スピーカー更新工事費1億2200万円。

 一般会計の普通建設事業費は9億2993万円で前年度当初比34.6%減。

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