国土交通省は、ICT施工について工種や技術基準類を拡大する。工種には2025年度から地盤改良工・軟弱地盤処理工(サンドコンパクションパイル工)を適用。技術基準類については、積算においてICT建機の保守点検費用を廃止、またICT建機による施工と3次元出来形管理を必須とする。
軟弱地盤処理工(サンドコンパクションパイル工)におけるICT施工の流れは①準備工(座標軸、設計データを機械へ入力)②改良杭施工(マシンガイダンス施工)③出来形管理(杭芯位置や杭径、深さなど施工履歴取得)④検査(施工履歴提出により杭頭確認を省略)―となる。
杭径や杭間距離の確認のための掘り起こし、埋め戻し、転圧などの作業が省略されることから、作業の効率化が図れることになる。
ICT建機については、これまで通信機器や表示モニターなどの点検や確認に要する作業が必要なことから、保守点検費用として算定式に費用を計上していた。しかし実態調査を行った結果、点検・確認作業の時間に差異が見られなかったことから、保守点検費用の別途計上を廃止することとした。
ICT建機による施工および3次元出来形管理は、24年度までは『選択』だった。しかし施工のオートメーション化を推進することから、25年度からは『必須』。3次元位置を用いた施工管理システムを搭載した建設機械による施工、3次元マシンコントロールまたは3次元マシンガイダンス建設機械による施工のどちらかによる施工が必須となる。
ICT建機による施工が必須となることから、これによって出来形管理についても、施工履歴データを用いた出来形管理または3次元計測技術を用いた出来形管理を実施する。