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普通建設費18市が増/常総169%、取手118%/25年度予算案

2025/03/13 日本工業経済新聞(茨城版)

 県および県内32市の2025年度当初予算が出そろった。普通事業費(投資的経費)は、18市が前年度を上回る。32市の普通建設事業費の合計は1362億3842万7000円で、前年度比74億5490万2000円、5・8%の増加。平均増減率は9・7%(本紙調べ)。常総市で169%、取手市が118%の大幅な増加となったほか、北茨城市、那珂市、鉾田市、結城市、古河市も前年度から大きく伸ばした。県は、あすなろの郷セーフティネット棟の建設終了で同比1・2%減少。


【県】

 国道245号久慈大橋拡幅に限度額37億円の債務行為を設定。新規で産業技術専門学院の機能強化事業に3億6800万円、県立看護大学校開校に伴う環境整備に2億3200万円を計上する。石岡警察署の建設には用地整地費6600万円を盛り込んだ。


【水戸市・県北地域】

 酒門・吉沢小学校、第四中学校の校舎増築事業に、7億6830万円を計上。酒門小は25年度に本体工事と駐車場整備を実施。吉沢小では、実施設計と地質調査、第四中では、本体工事と駐輪場整備等を行う予定だ。また、国補街路整備事業に15億2000万円を投じ、3・3・3・2号中大野中河内線(松が丘工区)や3・3・30号赤塚駅水府橋線(堀2工区)、3・4・5偕楽園公園上水戸線(2工区)で工事などを進める。

 北茨城市は、新保育所建設事業で25~26年度の継続費3億1561万円を設定。関本保育所を市民病院敷地内に移転新築する。

 高萩市では、高浜スポーツ広場グラウンド整備事業として2億6285万円を計上し、人工芝サッカーグラウンドの整備や照明設備改修を行う。小学校体育館への空調設備設置工事費では、高萩小に267万円、東小に3523万1000円を盛り込んだ。

 日立市は、老朽化した運動公園野球場の再整備に19億7385万円を計上。また、北消防署庁舎整備に11億6147万円を盛り、26年4月の供用を目指して建て替える。

 常陸太田市は、新体育館整備事業に17億1436万円を充て、SRC造2階建て、延べ床面積6912㎡の施設を建設。市道0139号線整備事業には13億7505万円を投じ、環境調査、道路改良工事、橋梁工事を進める。

 常陸大宮市では、駅周辺整備事業に25~26年度の継続費で18億8474万円を設定。駅東西自由通路西口出入口整備、電柱移設補償、駅西交流拠点整備工事などを進める。

 那珂市は、複合型交流拠点施設「道の駅」整備事業に4億1227万2000円、給食センター整備事業に1億3267万1000円を盛り込んだ。

 ひたちなか市は、集中豪雨対策事業として37億1572万を計上し、河川や下水道の整備などを推進。土地区画整理事業には17億2419万6000円を充当し、7地区で都市計画道路や雨水排水などの事業を展開する。


【県央・鹿行地域】

 笠間市は、「笠間の栗」水田畑地化モデル事業の基盤整備や用排水路、暗渠排水工事に1億1314万9000円、友部中学校と岩間中学校の屋内運動場空調整備に1億7445万を計上した。

 小美玉市では、小川運動公園施設維持管理(たちばな広場整備工事、旧体育館改修工事)に2億7751万円を充当。26年度の供用開始に向け、整備を進める。新規事業では旧小川公民館跡地に1億9960万2000円を充て、新たな生涯学習交流施設整備に基本・実施設計、既存公民館の解体を行う。

 行方市は、新庁舎建設へ基本設計費7030万円に、CM業務に係る限度額1億7028万円の債務負担行為(25~29年度)を設定。東関道地域振興施設整備事業では調査設計委託費6350万円を投じ、基本設計をまとめる。麻生衛生センター基幹的設備改良事業には総額13億7320万円の3カ年継続費を組んだ。

 鉾田市(岸田一夫市長)は中学校維持管理事業に4億9920万2000円を充て、4校の体育館等へ空調設備を整備する。

 潮来市は地域連携拠点整備事業に1502万7000円、新産業拠点整備事業には788万5000円を措置。

 鹿嶋市では、和地区の排水路整備事業に3億3000万円。鹿島小学校の体育館大規模改造に向けた実施設計委託費には1019万7000円を付けた。

 神栖市は、まちのにぎわいづくり事業として息栖にぎわいテラスの整備工事や波崎東部地域活性化に向けた測量業務に合わせて3億2075万8000円を充てる。


【県南地域】

 石岡市は、総合保健センター(仮称)整備事業に1億1084万2000円を措置。基本設計費1762万2000円、実施設計費9230万6000円を充てた。

 つくば市では、(仮称)陸上競技場整備事業では2カ年継続費9億8681万円を設定し、建設地の旧上郷高校を解体。芸術文化創造拠点整備事業には2カ年継続費9億7256万6000円を組み、旧田水山小をリニューアルする。道の駅基本構想策定事業には4654万7000円を充て、道の駅の整備に向けた検討を進める。

 土浦市では、都和中学校長寿命化改良事業に限度額12億9934万3000円の債務負担行為(26~28年度)を設定。校舎棟、技術棟の全面的な内外部改修工事および設備改修工事を行う。

 かすみがうら市は、霞ヶ浦コミュニティセンター空調設備等更新工事費に2カ年継続費に総額5億344万8000円を充て、霞ヶ浦中、千代田義務教育学校の体育館において空調整備を実施する。

 つくばみらい市では、新規事で、みらい平駅前広場改修事業の詳細調査業務に1000万円を計上。駅前の配置検討を行うため、課題等を取りまとめる。

 守谷市は、中央図書館大規模改修工事に2カ年継続費16億8280万円を設定。S造3階建て、延べ床面積417㎡程度を増築。併せて既存施設・設備の更新や駐車場の再整備なども行う。

 牛久市では、下根保育園の長寿命化改修事業に2カ年継続費で3億74万2000円を組む。老朽化した市役所本庁舎には基礎的調査委託費148万5000円を確保。今後の在り方検討に着手する。

 取手市は、小中学校体育館空調設備設置事業費18億2000万円を計上した。小中学校全20校の体育館、武道場が対象。

 龍ケ崎市では、佐貫3号線整備事業に3億3022万円(24年度前倒し分2億5018万円含む)を充当。スポーツクライミングのまち龍ケ崎推進事業では、新規で4007万円を充て3小学校へ簡易ウオールを設置する。

 稲敷市は、江戸崎中学校第2期大規模改修等に24年度補正への前倒し分と合わせて工事費3億2343万4000円を充当。


【県西地域】

 桜川市では、27年度内の供用開始を目指し新庁舎建設事業に24億5940万円を計上した。この他、公立学校空調設備等整備事業に2億1092万7000円、通学路整備事業に1億1950万円を充てた。

 筑西市では、道の駅拡張整備事業に8億7079万6000円を計上し、26年度内の供用を目指して造成工事や施設整備工事などを進める。継続事業では、玉戸・一本松線整備事業に4カ年継続費12億600万、下館西中学校プール整備事業に2カ年8億7246万円を設定する。

 結城市は、結城南中学校区新設校建設事業に13億2400万円を計上。27年度まで3カ年で校舎および屋内運動場の工事を実施する。

 古河市では、小中学校の施設改修事業に12億3576万1000円を計上し、体育館への空調設備整備、LED照明整備などを進める。古河地区スポーツ施設改修事業には5億4058万6000円を投じ古河体育館を解体する。

 下妻市では、雨水調整池整備事業に1億5050万円、新庁舎の竣工に伴い旧庁舎解体工事には1億4300万円を計上した。

 常総市では、水海道地区市街地まちづくり事業に12億9608万1000円を新規計上。第一分庁舎解体の設計や工事、保健センター整備の基本・実施設計などを進める。大生郷工業団地周辺地域整備事業では、スマートIC整備調査委託に1400万円、産業団地整備事業委託に1000万円を充てた。

 坂東市は、坂東PAハイウェイオアシス整備事業で工事費2億9684万円を充てる。工業団地地上水道施設整備事業に1億8700万円、工業団地道路新設改良費2億1184万9000円などを盛り込んだ。

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