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茨城県石岡市

構想まとめ設計へ/府中小建て替え

2025/03/14 日本工業経済新聞(茨城版)

 府中小学校の建て替え事業を進める石岡市は、2025年度上半期に埋蔵文化財の試掘調査および基本構想の策定を進める。構想がまとまり次第、設計に移りたい考え。最短で12月補正への設計費計上を見込む。2カ年で基本・実施設計をまとめ、順調なら28年度に建設工事に着手する。基本構想策定業務は若栁・大山・和田設計JV(代表構成員・若栁建築事務所)に委託した。


 府中小学校(若松1-11-18)の児童数は24年度現在407人。将来推計では45年度に234人まで減少する見通しであることから、校舎の集約建て替えを進めていく。配置施設として、管理・教室棟、教室棟、屋内運動場および学童施設を想定している。

 同校は国指定特別史跡「常陸国分尼寺跡」に隣接することから、25年度上半期をめどに埋蔵文化財の試掘調査を実施する。調査は直営で行い、結果を踏まえて基本構想を策定する計画。

 基本構想策定業務では、条件の整理や配置計画案、建築コンセプト、必要諸室面積およびゾーニングの検討、想定事業費の試算などを行う。若栁建築事務所・大山都市建築設計・和田建築設計事務所設計JVが受託。契約金額は765万円(税抜き)。履行期間を180日としているが、試掘調査の結果により変動する可能性がある。

 その後は基本構想がまとまり次第、設計に取り掛かる。12月補正予算または26年度当初予算への設計費計上を見込んでいる。2カ年で基本・実施設計をまとめ、順調なら28年度に建設工事に着手する流れ。

 現在の施設に関しては、管理・教室棟および教室棟について、構造がいずれもRC造3階建て、延べ床面積2728㎡(校舎1)、727㎡(校舎2)、1797㎡(校舎3)を有する。建築年度については1967~80年度となっている。諸室の内訳が、普通教室12室、特別支援学級8室、多目的室5室、資料室4室など。合わせて、屋内運動場(S造2階建て、延べ床面積857㎡、71年度築)、学童施設(4室、延べ床面積236・25㎡)が備わる。

 2019年度に策定した「学校施設個別施設計画」では、校舎1・2を3600㎡程度に集約し、屋内運動場を建て替える整備計画案を提示していた。校舎3に関しては長寿命化工事を実施する方針となっていたが、建て替え対象や規模を含め、基本構想の中で再検討していく。

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