国土交通省は、プレキャスト製品の導入促進を図る。コンクリート工の生産性向上を進めるための方策の一つとして行うもの。導入促進に向け、コストよりも『価値』を重視した工法比較で、省人化や働き方改革などの総合的な評価手法を取り入れる方針。2025年度は実装に向けて検討を進める。
同省ではプレキャスト製品の導入促進に向け、現在の要領における評価項目について追加・修正などの見直しを行う。また規格の標準化について関係者と検討する。
プレキャスト製品の規格標準化に当たっては、民間の品質管理審査制度を活用する案が出ている。まずは直轄工事において試行し、課題整理や対策を検討する。この民間の審査を国が審査制度として認証できるかについて検討し、審査を受けた工場や製品について品質管理試験における書類を簡素化できるかも検討する。25年度は審査制度導入の枠組み検討、審査制度試行を行う。
またボックスカルバートのコスト削減対策として規格標準化を検討。大型ボックスカルバートは現場ごとに10cm単位で寸法が異なり、型枠の製作・修繕費が規格品と比べて割高になるため、規格標準化を行うことでコスト低減を図る。
25年度はプレキャスト関係の協会3団体、日本建設業連合会、建設コンサルタンツ協会および地方整備局と意見交換を行う。さらに実施要領案の策定も予定している。