記事

事業者
国土交通省

【メンテナンス】国家機関の建築物保全/一部は老朽化の兆候

2025/03/14 本社配信

 国土交通省が、国家機関の建築物について2024年度末時点での保全状況をまとめた。これによると30年以上の施設は53・9%で半数以上。こうした施設について同省は「適切なメンテナンスが必要」と考えている。また一部施設では外壁剥落など老朽化の兆候や著しい支障が見られるため、修繕などの予算を要求するよう省庁に呼びかける方針。

 国家機関の建築物の経年別割合は、10年未満5・6%、10~20年未満17・9%、20年~30年未満22・6%、30~40年未満18・2%、40~50年未満15・6%、50年以上20・1%。

 庁舎等6015施設のうち中長期保全計画は99・9%で作成。5件のみ未作成だった。同計画を更新している施設は98・6%が更新完了となっていた。

 法令点検は、敷地および構造、昇降機、建築設備、消防用設備、事業用電気工作物、ボイラー、危険物取扱所のいずれも100%かそれに近い状態だった。

 庁舎を対象とした外壁に関する調査では「良好な施設(外壁に浮き、ひび割れ、剥落が見られない)」が3318件。「老朽化の兆候が見られる(外壁に浮き、ひび割れ、剥落が一部見られるが、周囲への危険性は低い)」が2601件。「著しい支障が見られる(外壁に浮き、ひび割れ、剥落が著しく、危険性が高い)」が96件だった。

 雨漏りについては「良好」4418件、「老朽化の兆候が見られる」1513件、「著しい支障が見られる」84件。

 設備機器については「良好」4324件、「老朽化の兆候が見られる」1590件、「著しい支障が見られる」101件だった。

 外壁・雨漏り・設備機器に関する施設状況が3点とも良好な施設は2717件(45・2%)。1点以上に老朽化の兆候が見られる施設は3063件(50・9%)。1点以上に著しい支障が見られる施設は235件(3・9%)だった。

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら