建設キャリアアップシステム運営協議会(会長・平田研国土交通省不動産・建設経済局長)は19日、CCUSの中期的な事業運営のための指針および2025年度事業計画案を了承した。25年度は登録促進やセミナー開催、他団体との連携などを行う。
指針の期間は25年度から30年度までの5年間で、30年時点における技能者総数は200万人~300万人と推計。現時点の登録技能者数は約150万人で未登録者も多く存在するものの、新規登録技能者の伸びは鈍化しつつも継続すると見ている。一方で制度開始10年が経過する28年からは技能者更新も始まり、退出する技能者も見込まれることから、中期的には一定登録数に達した後は減少すると予測している。事業者登録は進んでいるものの新規登録事業者は減少していくと見ている。
指針では、普及促進に向けて技能者アプリなどの新たな手法や事業者・技能者・発注者向けの説明会を多く開催するなど登録・運用サポートを強化する。
協議会の25年度事業計画案における重点項目は次の通り。
①地方、二次以下、設備・住宅関係の技能者・事業者登録促進▽登録率の低い職種などに働きかけ▽有効期限到来事業者に電話で案内
②就業履歴の蓄積など現場利用の推進▽CCUS運用実践セミナーを全国的展開▽市区町村を含めた公共発注者への働きかけ強化▽外国人の就業履歴蓄積促進
③CCUSのさらなる魅力の向上▽スマートフォンアプリ「建キャリ」普及促進▽技能者能力評価制度推進協議会との連携強化
④システムの安定的運用とコスト削減(機能改善・追加含む)▽データ量増加に対応する保守運用および改修▽障害発生時における対応策の強化▽外国人材受け入れ環境整備
⑤システム更新▽次期ベンダー決定、基本設計・詳細設計、システム開発(28年1月運用開始を目指す)