国土交通省はICTやAIを活用した道路巡視の効率化・高度化技術を進める。2025年度は区画線の摩耗を判定する技術などの活用を原則化する。
舗装点検を含む道路巡視の支援技術については、これまでにフィールド試験を通して性能確認し、カタログを拡充。直轄国道の舗装点検業務では、点検支援技術の活用を原則化した。また道路巡視では支援技術が活用されるよう基準を改訂し、ICT・AIなどの新技術活用を追記した。
25年度からは直轄国道の道路巡視において「ポットホール」(道路のくぼみ)の位置を特定する技術、区画線の摩耗を判定する技術の活用を原則化する。
ポットホールを特定する技術は、車両にスマートフォンを取り付けて走行しながら車両前方画像と加速度を取得し、ポットホールの有無を点検するもの。計測データはクラウドサーバ上でAI解析され、即日中に点検結果を確認できる。
区画線の摩耗判定技術は、市販アクションカメラを設置し、撮影した動画から得られる画像についてAIで区画線剥離率を自動評価する。
同省では取り組みにより、地方公共団体などの道路管理者における新技術活用を促すとともに、民間企業における技術開発が進むことを期待している。