県教育委員会は、県立高校21校と特別支援学校7校で長寿命化改修工事を計画している。設計と工事は高校が宇都宮清陵など8校8棟10カ所と特支校が富屋など4校5棟7カ所。工事のみは高校が小山北桜など5校8棟11カ所と特支校が聾学校管理特別普通教室棟の防火設備。2026年度以降の工事に向け、宇都宮白楊など高校9校、那須と南那須の特支校2校で設計を実施。当初予算には高校に22億4502万6000円、特支校に4億439万7000円を計上している。
今年度の改修部位は屋根5カ所、外壁4カ所、床1カ所、給水設備5カ所、トイレ8カ所、防火設備1カ所、暖房設備4カ所、受変電設備1カ所。
工事時期は工事のみの学校が夏休み、単年度で設計と工事を行う学校が冬休みや春休みを利用する見込み。
長寿命化改修工事は県立学校施設長寿命化保全計画第Ⅱ期中期計画(2022~26年度)に基づく。事業規模は5年間で総額120億円規模。約165棟が対象。
第Ⅱ期からは予防保全型の対策にシフト。対象棟は改修時期が到来し、劣化度が全面改修の状態にある部位がある建物。工事の実施年度は劣化度合いや利用状況などを総合的に勘案する。
改修時期が未到来の場合も不具合発生時の学校に、多大な影響を及ぼす重要設備や不具合が発生し早急な対応が必要な部位を含む。
計画は今後発生する新たな不具合や定期点検等の結果、高校再編計画の進捗に応じて見直す。具体的な事業箇所は毎年度の予算調整を経て決定する。
第Ⅰ期では雨漏り箇所などの事後保全対応の施設が多かった。
長寿命化保全計画(16~55年度)の対象施設は、延べ床面積200平方m以上の校舎や体育館など780棟91万4891平方m。
計画的な改修で費用の縮減を図るとともに、建物や設備の機能維持・回復を行いながら児童生徒の安全安心な学習環境を確保する。