箕輪町の2025年度当初予算は一般会計の普通建設事業費が11億9909万円。社会体育館大規模改修事業に2億5213万円、社会福祉総合センター解体事業に1億806万円を計上した。ゼロカーボンの取り組みも強力に推進。北小学校と南小学校への太陽光発電設備・蓄電池設備整備に向けた基本計画策定費、保健センターと松島保育園のZEB化可能性調査費などを予算化した。町単町道改良工事費は1億2895万円、道路舗装・側溝等補修工事費は1億2071万円を確保した。
社会体育館は2028年国民スポーツ大会のフェンシング競技会場の一つ。大規模改修に向けて現在は創和設計(箕輪町)が設計業務を進めている。工事内容は空調設備の設置と屋根の改修。予算内訳は工事費2億4928万円、屋根改修工事監理委託料40万円、空調設備設置工事監理委託料244万円。事業費的には空調設備のウエイトが大きい。
国体のもう一つのフェンシング会場である町民体育館の耐震改修リニューアル事業が26年3月末の工期で進行中(施工者は浅川建設工業、マツシマ、高木電工)であり、文化スポーツ課は「両施設とも使用できない状況は避けたい。工事の発注時期は未定だが、年度後半になるだろう」と見通しを示した。発注形態については「空調工事の際に屋根と絡む部分が出てくる。分離発注ありきではなく、一括発注も含め検討中」と話した。
施設はS造2階建て、延べ1892㎡。1987年建設で、大規模な改修としては2020年度に吊り天井等耐震改修工事が日之出建工(箕輪町)の施工により行われている。なお、空調設備の設置により、国体会場として要求された水準は全て満たすことになる。
■社会福祉総合C解体は23日入札
社会福祉総合センター解体には工事費1億700万円と工事監理委託料106万円。工事の指名競争入札は4月23日に執行する(指名業者は事後公表)。建物はS造2階建て、延べ763㎡。1973年建設で、アスベストの使用も確認されている。敷地面積は1493㎡で、解体後は周辺公共施設の駐車場として使用する予定。本工事で解体、敷地の砂利敷まで行い開放する。実施設計業務は創和設計(箕輪町)が担当しており、工事監理業務も同社へ委託するとみられる。
ゼロカーボンの取り組みについては24年度1月補正予算で中部、東、西各小学校への太陽光発電設備・蓄電池設備整備費1億8874万円やファームテラスなどへの太陽光発電設備設置工事費4375万円、産業支援センターみのわへの同工事費1111万円などを前倒しで計上済み。当初予算には26年度に実施する北、南各小学校の太陽光発電設備・蓄電池設備整備に係る基本計画策定・発注者支援業務委託料1950万円、保健センターと松島保育園の改修に併せたZEB化の可能性調査委託料896万円などを計上した。
このほか子育て支援センター園庭整備事業に5561万円(うち工事費5518万円)、松島地区と木下地区各1カ所への耐震性防火水槽整備事業に3309万円(同2526万円)、中学校西への駐車場整備工事に2420万円、社会資本整備総合交付金事業による町道1号線・大出地区歩道新設と町道5号線・松島長岡地区舗装補修に7242万円(同4700万円)、住宅が増加している三日町田中城地区における幅員4m未満の狭あい道路の解消に5943万円(同3600万円)。
一般会計の総額は121億8000万円で前年度比7.4%減。このうち普通建設事業費は前年度に町民体育館・武道館耐震改修リニューアル事業費19億3278万円を盛っていたことから58.8%の大幅減となった。