環境省が、2024年度の地中熱利用状況調査結果をまとめた。これによると、24年度地中熱利用システムの設置件数は合計9188件で、前回22年度調査から427件増加した。
利用方法別で最も多いのはヒートポンプ方式の3436件で全体の37・4%。次いで水循環の2342件で25・5%、空気循環の2293件で25・0%、熱伝導の877件で9・5%、ヒートパイプの240件で2・6%となっている。
都道府県別では北海道が932件で最多。以降は山形県864件、千葉県662件、青森県531件、長野県467件、秋田県461件、新潟県340件、福島県335件、東京都328件、岩手県304件、山口県300件、岐阜県272件、静岡県251件、埼玉県249件、愛知県237件と続く。
ヒートポンプの導入施設は3436件のうち戸建住宅が1303件(37・9%)と最も多く、次いで事務所464件、庁舎等334件、農業施設204件、店舗162件、学校143件、道路・駐車場110件となっている。地域別では北海道と東北地方北部で設置件数が多く、東北南部、関東甲信越、東海地方でやや多い傾向。
水循環システムは2342件のうち多くは融雪目的で設置。このため山形県760件を筆頭に、青森県287件、秋田県216件、長野県184件、福島県178件など積雪寒冷地域に多く設置されている。
同省では10年度から2年ごとに地中熱利用システムの設置状況を調査している。調査対象は事業者(施主、設計者、工事会社)・大学・地方公共団体など。今回の調査は24年11月~25年2月に行われた。回答数は174者。