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山梨県峡東林務環境事務所

谷止工の着工計画 笛吹市御坂町で新規事業

2025/04/10 山梨建設新聞

 県峡東林務環境事務所は2025年度からの新規事業として、笛吹市御坂町上黒駒地内「屋敷入」地区の復旧治山事業に着手する。同地内を流れる一級河川屋敷入川の上流で、渓流内にたまった不安定な土砂による土石流発生を防ぐため谷止工を整備する。すでに13基の同施設が建設されているが、近年の台風などの影響により土石流発生の恐れがあるため、新たに対策を講じる。

 24年度の県の公共事業評価で事業化が承認された箇所。国の事業採択が決まり県が25年度当初予算で事業費を予算化した。同評価の調書によると、全体で3基の谷止工を整備する計画。概算事業費は1億2000万円を見込む。

 同事務所治山林道課によると、25年度は谷止工1基を整備する予定で、ボリュームは250立方m程度を見込んでいるという。工期にフレックス方式を採用し、年度末までとする予定。測量・設計は24年度にカワイが受注している。

 屋敷入川周辺には屋敷入地区の集落が広がるほか、笛吹市道や農道、下流域付近には国道137号も走る。同地区には1984~2005年に掛け、総事業費4億5500万円を投じ谷止工が13基整備された。ただ台風や度重なる突発的な豪雨により荒廃が進んでいる場所もあり、既設の一部施設では満砂状況が確認されている。県では本事業により保安林機能の回復を図り、下流集落などを保全するとしている。

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