県県南農林事務所稲敷土地改良事務所は、県営蔵後余郷入東部事業に着手する。計画概要については美浦村大山地内において、区画整理(29ha)および農業用用排水施設の更新を予定。概算費用としては区画整理に2030万円、農業用用排水施設整備には6億700万円を見込む。今後は諸手続きを経て、6月にも施行申請を行う。事業期間は2025~30年度までの6年間を想定している。
対象地が、美浦村大山地内の受益面積39・4ha。北部が霞ヶ浦に面した水田地帯に位置する。現況としては一部区画が小区画であり、道路の狭あいや用排水施設の老朽化が営農に支障をきたしている状況。
区画整理では29haを対象に、畦畔除去および耕地復旧を行う。整地工(畦畔除去)100×100を11・8ha、100×100以下については17・2haで計画している。事業費の内訳としては、工事費1900万円、工事雑費40万円、事務費90万円と試算した。
老朽化した農業用用排水施設の更新も進める。用水施設では大山用排水機場用揚水ポンプ(両吸込渦巻φ300、電動65kW)を整備。L6263mを対象に、パイプラインを塩ビ管(φ75~400㎜)に更新する。配水施設に関しては大山用排水機場のポンプ設備、電気設備の更新を行い、併せて建屋修繕を実施する。ポンプの規模は横軸軸流400㎜、電動機11kWで計画している。
さらに、L4001mで排水路工を実施。溝形柵渠(A型)から柵渠(600㎜×600㎜~800㎜×900㎜)およびフリューム(600㎜×600㎜~1000㎜×900㎜)へ更新する。概算事業費の内訳が、工事費5億6500万円、工事雑費4100万円、事務費2800万円。
本事業は大区画化や用排水施設の整備により、生産性の高い優良農地を確保し、担い手への農地集積を図る目的で実施するもの。今後は関係機関との協議を経て、順調なら6月にも施行申請を行い、年度内に認可取得の運びとなる。事業期間は2025~30年度までの6年間を見込む。