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国土交通省

【NETIS】推奨・準推奨に23件/登録期間延長など優遇

2025/04/21 本社配信

 国土交通省は、2025年度の『推奨技術・準推奨技術』に計23技術を選定した。選定数は過去最多。選定された技術は、同省が運用するデータベース『NETIS』(新技術情報提供システム)において、登録期間10年が15年に延長されるなどの優遇措置が行われる。

 推奨技術・準推奨技術は、NETISに登録された新技術の中から、外部有識者の審査を経て選定されている。

 推奨技術は「公共工事の技術水準を一層高めるために選定された画期的な新技術」で、今回は15件を選定。準推奨技術は推奨技術と同様だが「推奨技術と位置づけるためにはさらなる発展を期待する部分がある新技術」となる。今回は8件が選定された。

 選定された技術はNETIS期間延長のほか、工事活用で効果が見られた場合に工事成績評定加点が通常1点に加えて1点追加される。また技術によっては発注時における積算基準類が整備される。

 NETISには約3700件の技術が登録されている。今回選定分を含め、現在の推奨技術は計32件、準推奨技術は計29件となった。

 今回選定された技術は次の通り。

【推奨技術】

◇クラウド型転圧管理ソリューション(日立建機)=施工性の改善と品質の向上を図る

◇建設用3Dプリンティング(Polyuse)=任意な形状・構造のコンクリート構造物を製造可能な3Dプリンタ技術

◇クラウド型空中写真測量解析サービス(日立建機)=UAV撮影画像から自動的に3次元点群データを生成

◇硬質地盤クリア工法(技研製作所)=フライホイール式パイルオーガを用いた超硬質地盤への鋼矢板圧入

◇スマートフォン活用3D計測ソリューション(日立ソリューションズ)=1人作業により短時間で土量を計測可能

◇トモロボ(自律型全自動鉄筋結束ロボットシステム)(建ロボテック)=鉄筋の交点を鋼線で締め上げて固定

◇自動荷重測定装置を搭載したバックホウを用いた積載重量管理システム(トプコン)=バケット内積載重量を計測してダンプトラック積載重量を管理

◇浚渫グラブバゲット角度制御装置(若築建設)=グラブバゲットが常に船体法線を向くように制御

◇パワーブレンダー工法(加藤建設)=狭隘ヤードにて連続施工を可能とした全層鉛直撹拌式の地盤改良工法

◇センチメートル級精度の対空標識(エアロセンス)=標定点・検証点に置くだけでセンチメートル級精度の測量可能

◇スマートバッチャ―プラント(原商)=練上がり温度の自動制御機能と製造データのクラウド管理機能を搭載した吹付けコンクリート用バッチャ―プラント

◇3D作業船位置管理支援システム(若築建設)=海上工事全般に対応し、作業船の位置や作業状態、工事目的物の形状を三次元表示

◇侵食防止および植生の自然侵入促進をはかる土壌藻類資材(日本工営)=土壌藻類を活用した環境にやさしい侵食防止・植生形成技術

◇3次元モデルを利用したBIM/CIMコミュニケーションシステム(福井コンピュータ)=施工現場を3次元モデルで表現し、現場状況や施工手順の把握、情報共有を支援

◇3次元点群処理ソフトを用いた施工土量計測システム(福井コンピュータ)=点群データの解析処理で施工前後および各施工段階での土量差分を計算

【準推奨技術】

◇回転式レーザー素地調整工法(トヨコー)=橋梁などの鋼構造物における再塗装前の素地調整

◇急傾斜法面対応の遠隔操作草刈機(アテックス)=傾斜角度45度までの急傾斜法面での除草作業を効率化

◇塗布量管理革命(馬居化成工業)=表面含浸材の施工をアルカリ変色で確かめる塗布量確認シール

◇ナイロン繊維強化特殊ゴムマット(篠田ゴム)=ナイロン繊維強化特殊合成ゴムを使用した軽量安全敷板

◇リフレッシュジョイント工法(ビルドメンテック)=研削材回収型ブラストシステムによる橋梁伸縮装置止水部の補修工法

◇ピタットシート(齊藤建設)=切土や盛土の施工面およびコンクリート構造物を雨水や降雪、風から保護

◇塗布型防草対策工法(アマケンテック)=道路舗装面と縁石などの隙間から雑草が生えてくるのを抑制

◇法面作業構台マルチアングル工法(日綜産業)=法面構台用ユニット足場

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