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群馬県上信自動車道建設事務所

上信道事務所石坂幸喜氏インタビュー

2025/04/23 群馬建設新聞


「上信自動車道は、吾妻地域において災害時にも機能する強靭な道路ネットワークの構築を目指し整備を進めている道路で、地元からは防災機能の強化や物流の効率化、さらには観光振興といった地域活性化に大きく寄与することが期待されている」と話す石坂所長。「地域からの期待は非常に大きく、1日も早い全線開通に向けて、職員の叡智を結集し、一丸となって事業を推進したい」と意気込みを語った。また、八ッ場ダムについても、「観光産業への貢献も大きく、現在では地域振興施設の本格的な運用も始まっており、今後はさらなる集客力の向上と、安定的な収益の継続を目指し、地域と連携した取り組みを進めたい」と力強く語る。

本年4月1日には、嬬恋バイパスが新たに整備区間に格上げされ、現在事業中の吾妻東バイパス、吾妻東バイパス2期および長野原嬬恋バイパスを合わせると、県が並行して整備を進める区間は約33kmとなったことに対し、「スケジュールに合わせた整備計画を確実に実行するための予算確保や工程管理が重要な課題と考えている」と話した。「本年度は、工事を着実に推進するほか、嬬恋バイパスのルート設定に向けた準備を進める」と事業計画を見通す。

「当事務所では共通の目標が明確」とし、若手職員には「その達成に向けた過程において、職員間のコミュニケーションを大切にしながら団結力を育み、チーム一丸となって業務に取り組んでほしい」と考えている。また、「ほかではなかなか経験できない大規模プロジェクトにも携わることができる。土木職員としてのキャリアに必要な技術力や柔軟な対応力を着実に身につけてほしい」と期待を寄せる。

これまでに携わった印象深い事業として挙げたのは、まだ駆け出しの頃に着任した、今は廃止された四万川ダム建設事務所での付け替え道路事業をあげる。「当事務所と同様、目標が明確であったことから、事務所内に一体感があり、上下関係にとらわれることなく信頼関係を築けたことは、今でも貴重な財産となっている」と当時を思い返す。

建設業界へは「上信自動車道をはじめとする社会資本の整備・維持管理、さらには地域の守り手として、日々極めて重要な役割を担っていただいている」と感謝の意を表し、「今後も土木行政を力強く進めていくため、引き続きご支援とご協力をいただき、共に強固なスクラムを組んで歩んでまいりたい」と考えを語った。

趣味について尋ねると「趣味と言えないかもしれないが」と前置きして「休日はもっぱら農作業に取り組んでいる。主には米作りなどをしているが、天候や害虫対策など、毎年変化する状況に対応しなければならず、苦労も多い反面、やってみると意外と面白く、楽しんでいる」と笑顔で語った。

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