松本市は(仮称)松本市役所南松本庁舎整備基本計画案をまとめた。建設地は南部福祉複合施設や総合社会福祉センターにも近接するイオン南松本店の北側。施設規模は3階建て、延べ床面積約4000㎡で、1階にピロティ駐車場を施工する。整備手法は設計・施工分離発注方式を採用。概算事業費は34億8000万円を見込む。近く、パブリックコメントを実施し市民から意見を聴取する。
新施設は人口重心に近く多くの人が利用しやすい南松本に、保健所の整備に合わせ、行政サービス機能(窓口機能)を併設した南松本庁舎を建設する。1階はピロティ駐車場(80台)と動物愛護センターを備える。2階は窓口や保健所機能、待合室、総合案内、キッズスペースを、3階には保健所機能や会議室などを設置する計画。
概算面積の内訳は窓口機能(市民スペース含む)に400㎡。保健所として基本機能(執務室、松本食品衛生協会、会議室、相談室など)に1150㎡。付帯機能(書庫・倉庫、給湯室、更衣室、トイレなど)に1810㎡。検査機能(検査室、診察室・処置室、シャワー室など)に170㎡。動物愛護センター(犬・猫舎、処置室、ふれあい室、動物の隔離室、ドッグランなど)に470㎡を想定している。
整備手法は地域経済への配慮の観点から、地元企業の参画が可能な方式は望ましいと考え、設計・施工分離発注方式を採用する。建設スケジュールは25~26年度の2カ年で設計業務をまとめ、27年度から着工。工期は約18カ月を見込み、28年度内の供用開始を目指す。
24日には市役所庁舎建設特別委員会が開催され、同計画案の説明や、並行して実施している新庁舎建設基本計画案のとりまとめを6月をめどに実施していることなどが報告された。参加した委員からは「保健所機能が主な施設に『庁舎』という名称は好ましくない。市民に誤解が生じない正式名称にしてほしい」などの意見が多数出され、継続審議となった。市は、「幅広く市民から意見を聞き取り施設内容についても協議していく必要がある」と説明し、継続審議ではあるがパブリックコメントの実施については了承された。