県建築課は、蚕糸技術センター(前橋市総社町総社2326-2)で行う原蚕種飼育蚕室および人工飼料育研究棟新築工事に向けた基本・実施設計業務について、近く公募型プロポーザルを公示する。参加可能者は、群馬県内に本社(本店)を有し、管理技術者は一級建築士であることなどを想定している。2025年度中の業務完了を目指す。
同業務は築50年を超える人工飼料育研究施設2棟を解体し、原蚕種飼育蚕室と人工飼料育研究棟の2棟を新築し、良質な蚕種と稚蚕の安定供給および繭生産量の確保を図ることを目的としている。実施に当たっては、蚕糸技術センターの業務内容を把握した上で、諸課題の整理および現状の調査・分析を行い、的確な解決策を提案することが求められる。
また、高温多湿など蚕の育成にふさわしい特殊な空間と職員の作業スペースとの適切な区画、蚕業研究施設に必要な清潔な環境の確保、ZEB Ready相当以上達成などの新たな取り組みへの対応も期待するものであり、高度な技術的判断や創造性を求めることとなる。これらを踏まえ同業務の設計者選定に当たっては公募型プロポーザル方式を採用することを決めた。
業務は24年度2月補正予算で確保した6147万8000円を充て進める。
原蚕種飼育蚕室および人工飼料育研究棟は、既存の人工飼料育研究施設2棟を解体し、跡地に建築する。解体する既存の人工飼料育研究施設は2棟ともに平屋で、RC造の建物は床面積536㎡、S造の建物については床面積446㎡の規模となっている。
新たに建築する原蚕種飼育蚕室と人工飼料育研究棟はともにRC造平屋、床面積450㎡程度を想定している。原蚕種飼育蚕室には、人工飼料で飼育する稚蚕や桑で飼育する壮蚕の飼育部屋などを整備。人工飼料育研究棟については、人工飼料で飼育する部屋などを設置する。解体工事と建築工事は26年度以降に計画している。