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茨城県県央農林事務所

水戸市藤井で土地改良/最短28年度に着工

2025/05/03 日本工業経済新聞(茨城版)

 県県央農林事務所が水戸市藤井町、飯富町で実施する「県営藤井地区土地改良事業(区画整理)」の計画概要が明らかになった。対象地区は水田・畑地帯の約60ha。区画形状の改善や支線道路等の整備、道路・用排水施設の整備を総合的に実施することで、営農体系を確立し、耕作機械の大型化による農作業の省力化や速やかな輸送体系を整える。概算事業費は総額26億9200万円。今後は計画概要について関係市町村長と協議し、施行申請手続きを進める。工事着手は最短で2028年度を予定している。


 事業地区は、県中央部の水戸市北西部に位置し、関東ローム層で覆われた洪積台地上に広がる畑地帯と藤井川沿いに開けた水田および畑地で構成。地形はほぼ平坦となっているが、農地と平地林が複雑かつ不整形に混在している。

 水利状況として、用水は一級河川西田川よりポンプにより取水するとともに、天水および地区内の湧水などを水源としている。地区内の用水路は、水田部のみがパイプライン化されており、畑地は天水のみに頼ったものとなっているため、安定した営農に支障をきたしている。

 排水は水田地帯のみ土水路を中心とした排水系統にて一級河川藤井川に排水されており、畑地部は排水系統が未整備であり、排水に支障をきたしている。用排水とも十分な施設が整備されているとは言えない状況であり、効率的な営農の支障となっている。事業の土地利用は、水田10・3ha、畑地40ha、その他10・6haの計60・9haを計画。

 主要工事では、整地工(50・3ha〔水田10・3ha、畑40ha〕)として、水田部標準区画面積50a(100m×50m)、畑地部標準区画面積 30a(75m×40m)とし、耕区内の均平整地を行う。

 用水路工では、用水路のパイプライン(塩ビ管φ200㎜100㎜) L=1万3830m。揚水機の片吸込渦巻ポンプ(φ100㎜×2・2kW) 1カ所、片吸込渦巻ポンプ(φ150㎜×15kW) 1カ所、インバーターポンプ(φ65㎜×5・5kW×2台)2カ所を計画。

 排水路工では、幹線排水路で排水フリューム(400㎜×600㎜~800㎜×600㎜、600㎜×900㎜)L=1380m。支線では排水路排水フリューム(400㎜×400㎜~400㎜×600㎜) L=1350m、長尺U字溝KUS(350㎜×350㎜~400㎜×400㎜) L=540mを実施する。

 道路工では、支線道路でW4~5m、As舗装L=5710m。支線道路ではW4~5m、敷砂利L=4490m。W5~6m、敷砂利L=1440mを計画。暗渠排水工はA10・3haを見込んでいる。

 事業費の内訳は、工事費24億7500万円、工事雑費7200万円、事務費1億4500万円を試算している。

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