厚生労働省新潟労働局は、死亡災害撲滅に向けた「非常事態宣言」を発令した。新潟県内における２０２５年の死亡災害は４月20日時点で８人と前年同期比で３人増加し、年間の推移でも23年に比べて大幅に増加した24年を上回るペースとなっている。休業４日以上の死傷災害は３月末現在で５３６人と、前年同期比で１００人も増加した。死亡災害のうち建設業では２件発生している。

　同局は現状について「相当の危機感をもって労働災害防止に取り組む必要がある」との考えから、非常事態宣言を出すことで労使をはじめとし、関係者が一体となって取り組みを進めることで死亡災害の撲滅を目指す方針だ。

　非常事態宣言を踏まえた要請文は、建設業労働災害防止協会新潟県支部や林業・木材製造業労働災害防止協会新潟県支部など８団体に発出しており、労働災害防止の取り組み強化と会員事業場への働き掛けを求めた。