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千葉県総務部

庁舎等整備計画を策定/流山地区特支の設計着手/県補正

2025/05/15 日刊建設タイムズ

 県総務部は14日、6月定例議会に上程する補正予算案について公表した。県庁舎等整備事業に3500万円を計上するとともに、限度額1億3800万円の債務負担行為を設定。県庁舎敷地にある5棟の建物に関し、2か年で基本構想・基本計画の策定を進める。(仮称)流山地区特別支援学校整備事業に、限度額2億6000万円の債務負担行為を定めている。東葛飾地域の児童生徒の増加に伴う特別支援学校の過密解消のため、流山市内に設置する新設校について基本設計・実施設計に着手する。

 当初予算を骨格予算として編成したことから、6月補正予算案は政策的判断を要する経費、新規事業、投資的経費のうち新規着手分などを中心に肉付け予算として編成。

 一般会計の補正予算額は816億6700万円で、当初予算と合わせた規模は2兆1858億1700万円。前年度当初比3・7%の増となっている。普通建設事業費は494億5100万円の追加により2091億7900万円となり、同比5・3%の増。

 県庁舎等再整備事業では、老朽化が著しい中庁舎や議会棟を含む県庁舎敷地にある5棟の建物について、有識者に意見を求めながら再整備のあり方や具体的な整備方針を示した基本構想・基本計画を作成するため、策定支援業務を委託。庁舎の規模や配置を検討の上、整備事業費を算定し、各種資料を作成する。

 流山地区特別支援学校整備事業では、過密状況にある柏特別支援学校およびつくし特別支援学校の一部を分離し、流山市立南流山中学校施設の一部を改修して新設校を設置する。開校予定時期は、2032年度。

 道路ネットワーク事業に249億2652万4000円(補助事業92億6891万8000円、単独事業156億5760万6000円)を計上するとともに、限度額116億4600万円の債務負担行為を設定。

 北千葉道路の早期全線開通に向け、引き続き橋梁・道路改良工事やアクセス道路の調査設計などを進めるとともに、銚子連絡道路(匝瑳市~旭市)や長生グリーンライン(茂原市~一宮町)について、早期着工に向けた関係機関協議を進めるなど、アクセス道路や地域に密着した道路の整備を推進する。

 また、通学路の安全対策に引き続き取り組むほか、橋梁の安全・安心を確保するため老朽化・耐震化対策や道路の法面対策を強化する。

 主な事業は、北千葉道路整備事業(印西市~成田市)橋梁・道路改良工事・調査など12億5990万円、同(市川市~白井市)アクセス道路調査設計・用地先行取得など2億8200万円、国道126号八木拡幅7億3740万円、同山武東総道路三期(銚子連絡道路)2億1840万円、国道128号茂原一宮道路二期(長生グリーンライン)用地取得・設計など1億825万円、交通安全施設整備事業32億9748万1000円、舗装道路修繕事業24億9000万円、橋梁の安全・安心(架け替え、耐震化、長寿命化)21億2200万円、道路法面対策11億5450万円、街路整備事業38億8048万3000円。

 河川・海岸・砂防事業に145億4405万円を措置するとともに、限度額36億6000万円の債務負担行為を定めている。

 近年激甚化する災害から県民の生命・財産を守るため、河道拡幅などの河川改良や護岸改修などの海岸保全施設の整備を推進するほか、急傾斜地の擁壁工などの土砂災害対策を強化する。一宮川流域浸水対策特別緊急事業では、一宮川上流域・支川における河川改修や調節池の新設、中下流域における河道掘削や護岸工に引き続き取り組む。

 補助事業は、河道拡幅など河川改良43億910万円、排水機場などの長寿命化対策3億8500万円、海岸保全施設の整備6億2280万円、急傾斜地の擁壁工事などの土砂災害対策6億2600万円。

 単独事業は、中小河川の改良52億5770万円、ダム堆砂対策などのダム機能確保14億5895万円、排水機場などの整備補修・雨量計の更新などの水防事業4億5360万円、海岸保全施設の維持管理8億3930万円、急傾斜地の擁壁工事(市町村への補助含む)などの土砂災害対策1億7500万円、既存の砂防・地すべり・急傾斜地崩壊防止施設の維持管理2億9810万円。

 そのほか▽土地改良事業=40億5730万9000円(経営体育成基盤整備事業17億8534万7000円ほか)▽治山事業=6000万円(保安林整備事業)▽漁港建設事業=17億2445万円(拠点漁港整備事業9億9400万円ほか)▽港湾事業=13億550万円・債務負担行為13億9700万円(名洗港整備事業2600万円ほか)▽都市公園整備事業=6億8736万6000円・債務負担行為10億円(八千代広域公園整備事業1億4500万円、県立都市公園長寿命化対策事業・補助事業1億5364万円、県立都市公園長寿命化対策事業・単独事業2億7422万6000円ほか)▽公営住宅建設事業=1億2275万7000円(補助事業1億600万円、単独事業1675万7000円)――を盛り込んでいる。

 主な特別会計の規模および事業内容は▽港湾整備事業=7億900万円・債務負担行為3億9600万円(埠頭用地造成事業5億3100万円、千葉港千葉中央地区埠頭再編事業1億7700万円)▽土地区画整理事業=55億5690万2000円・債務負担行為4億9500万円(金田西地区宅地造成・道路築造7090万円、運動公園周辺地区宅地造成・道路築造13億4395万円、柏北部中央地区宅地造成・道路築造8億9000万円、木地区環境影響調査委託等600万円ほか)▽流域下水道事業会計=55億1359万円・債務負担行為118億4700万円(江戸川第一終末処理場水処理施設等整備20億8470万5000円・債務負担行為49億8400万円、長寿命化の推進11億2500万円・債務負担行為29億5400万円、地震対策の推進10億2200万円ほか)。

 特別会計病院事業においては、がんセンター東病棟改修工事が入札不調となり、工期の見直しや資材・労務単価の上昇などに対応する必要があることから、25年度の事業費1億4692万6000円を減額した上で、新たに限度額55億1500万円の債務負担行為を設定する。

南流山中学校の鳥瞰

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