県東部農業事務所農村整備課(勝又亮一課長)は、2025年度の事業概要を明らかにした。押切境地区において、太田市牛沢町地先で排水ポンプ製作据付工事に着手する。3カ年の債務負担行為として総事業費7億3200万円を設定した。また、薮塚西部地区での雨水排水事業で、太田市大原町地先で調整池1カ所の整備などへ事業費3億3100万円を盛り込んだ。
県営事業としては8地区7事業を推進する。排水施設整備やほ場整備、ため池改修工事等に総額8億9255万6000円を計上した。
各地区の事業概要は次の通り。
【水利施設整備事業(基幹水利施設保全型)押切境地区】
同地区は太田市南部および埼玉県熊谷市北部に位置し、一級河川石田川と利根川に挟まれた田畑が混在する低平地。本地区の中央を横断する幹線排水路および石田川排水機場などが設置されている。
整備後約35年経過し、排水路の一部区間で老朽化によるひび割れや摩耗、沈下が見られ経年劣化が進んでおり、排水ポンプも耐用年数を超過しているためにそれら水利施設の改修などを進める。
本年度は横軸斜流型排水ポンプ(φ900㎜)2基および操作盤等の製作・据付工事を発注する。6月までに3カ年工事として、製作から据付までを一括した発注を計画している。
【(農山)県営農村集落基盤再編・整備事業・藪塚西部地区】
薮塚西部地区では、雨水排水対策を進める。
25年度は主に調整池1カ所の築造工事などを計画。概ね、9月までに準備工事を発注し、調整池築造工事は12月までに公告する見通し。調整池の掘削量は約7800立方m。貯水容量は約6300立方mとなる。このほか準備工として、立木の伐採処理等も予定している。
<pstyle:記事>事業の全体計画では、農業用用排水施設整備の排水路工9000m、集落排水施設整備の排水路工3900mと調整池7カ所(調整容量計2・6万t)を整備する。同地区の調査計画資料作成業務はプロファ設計(伊勢崎市)が手掛けた。
【農業競争力強化農地整備事業(経営体育成型)緑町地区】
太田市緑町地区でほ場整備を進めており、25年度は幹線排水路738mの整備などを予定する。事業費は24年度補正予算と当初予算分を合わせて1億361万6000円を計上した。最短6月の公告を目指す。
また、本年度は確定測量等の委託も予定する。
【農業水路等長寿命化・防災減災事業西長岡ため池地区】
太田市西長岡町の西長岡ため池では耐震対策として、中池を整備する。中池の規模は堤長242m、堤高3・2m、貯水量9000立方mとなる。9月までの公告を予定。
中池を除く西長岡ため池の詳細は◇上池=堤長273m、堤高5・3m、貯水量1万8900立方m◇下池=堤長235m、堤高3・9m、貯水量1万3900立方m-となる。