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予算編成などの参考に/名洗港など海匝地域視察/重要エリアで「大きな可能性」/熊谷知事

2025/05/20 日刊建設タイムズ

 熊谷俊人知事は19日、匝瑳市の銚子連絡道路匝瑳インターチェンジ(IC)周辺、銚子市の名洗港、旭市の飯岡刑部岬展望館などを視察し、各市長と意見を交わした。熊谷知事は、視察などに関して「現場で直接課題や意見を聞き、予算編成や施策の参考にしていきたい」と思いを語った上で、今回の成果について「銚子連絡道路を生かした産業用地の整備、名洗港海浜公園の一体的な活用、飯岡漁港周辺の地域資源を活用した海業など、それぞれの重要なエリアを見て、大きな可能性を感じた」と話した。

 意見交換会は、旭市の海匝地域振興事務所2階大会議室で実施。各市長は、熊谷知事に対し、海匝地域および周辺の道路網整備、成田国際空港の機能強化を生かした雇用の創出、外川漁港の海業の可能性、匝瑳市民病院の建て替えなどに対する支援を求めた。

 出席者は熊谷知事、越川信一・銚子市長、米本弥一郎・旭市長、宮内康幸・匝瑳市長。県議会から、信田光保議員、宮川太議員、髙橋秀典議員、宇野裕議員が立ち会った。県の関係者は、吉田雅一・知事特別秘書、相澤修一・総合企画部次長、鈴木正雄・海匝地域振興事務所長など。

 匝瑳ICは、匝瑳市横須賀に所在。2024年3月31日に、銚子連絡道路のうち、第2期区間にあたる横芝光IC(横芝光町)・匝瑳IC(匝瑳市)間5㎞が開通。匝瑳IC周辺では、産業用地整備に向け、地権者などとの合意形成、関係機関との協議、企業誘致活動を行っている。

 銚子半島南側に位置する名洗港は、県が港湾管理者となっている。銚子市沖洋上風力発電事業に伴い、公有水面の埋め立てなどによるふ頭などの整備を計画。洋上風力発電事業の28年の運転開始を見据え、27年の着工を目指している。埋め立てに関する工事に要する費用は18億6400万円。また、名洗港海浜公園に関して熊谷知事は「県有地と市有地が混在する土地だが、洋上風力発電などの景観を生かし、公園の一体的な活用に向けた要望に応えていきたい」と話した。

 飯岡刑部岬展望館は、旭市上永井1310の上永井公園内に所在。西側に位置する飯岡漁港では、漁港内未利用地の活用を計画。24年10月から3回にわたって開催した海業推進地域協議会では、公民連携(PPP)の導入による飲食・土産物等販売施設の整備などが提案された。

飯岡刑部岬展望館から飯岡漁港周辺を見渡す熊谷知事ら 活発に意見を交わした 記者団の質問に応じる熊谷知事

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