県高崎土木事務所が進める高崎市新後閑町地内の主要地方道高崎神流秩父線における城南大橋耐震補強工事について、橋脚耐震補強工事および落橋防止装置設置工事を計画している。P8橋脚耐震補強工事は6月ごろに、A2橋台などの落橋防止装置工事については8月ごろに工事発注を行う。ともに一般競争入札での公告を予定しており、工期は8カ月を想定している。
烏川や国道17号、上信電鉄、高崎市道などをまたぐ同橋は本線橋とONランプ・OFFランプ側道橋、分離歩道橋(上り・下り線)で構成。全12径間あり本線橋は橋長617・2m、幅員約20m。上部工は鋼単純合成箱桁+鋼3径間連続非合成箱桁+鋼単純合成箱桁(2連)+鋼4径間連続非合成鈑桁+鋼単純合成箱桁。
側道橋はON・OFFともに橋長約100m、幅員約9mの鋼単純非合成箱桁+鋼単純合成鈑桁。歩道橋は上り線が橋長約315m、下り線は橋長約308m、幅員は上下線ともに2・75m。上り線の上部工は鋼2径間連続非合成箱桁+鋼2径間連続合成I桁+鋼4径間連続合成I桁+鋼ゲルバー単純I桁。下り線は鋼2径間連続非合成箱桁+鋼2径間連続合成I桁+鋼3径間連続合成I桁。
これまでにP9橋脚およびP10橋脚の補修工事を進めており完了している。P8橋脚は擁壁工などの工事を2021年度に川崎工務店(高崎市)が手掛けており、今回発注は前回と反対側の上り線側(北側)橋脚の耐震補強工事を実施する。施工方法は、矩形ライナープレートを用いた土留めを施工し開削を行い、厚さ6㎜の鋼板を橋脚に巻立て補強を行う。また橋脚補強に先立ち、ひび割れについて、低圧注入工法によりエポキシ樹脂系の注入材により補修を行うとしている。
落橋防止装置については、場所打ち杭基礎のラーメン式橋脚となっているP7およびP8橋脚と、RC逆T式橋台となっているA2橋台で行う。
落橋防止装置の詳細は、A2橋台は、落橋防止構造(PC連結ケーブル)と水平力分担構造(鋼製ストッパー)を取付用鋼製ブラケットで固定した兼用配置により8組設置する計画。仮設足場については約800㎡の枠組足場の設置を想定している。
橋脚の高さはP7が約12m、P8は約15mとなる。A2橋台の概要は逆T式橋台で高さ約10mである。
耐震補強設計は18年度に日本構造橋梁研究所(東京都千代田区)が手掛けた。