記事

事業者
建設関係団体

事業計画など承認/より一層の整備促進を/東京湾環状道路等期成同盟

2025/05/27 日刊建設タイムズ

 「東京湾環状道路並びに関連道路建設促進期成同盟」の2025年度通常総会が26日、千葉市内のTKPガーデンシティ千葉3階「シンフォニア」で開催され、25年度事業計画・予算など全ての議案が原案の通り承認された。冒頭、会長を務める高梨みちえ副知事は「湾岸地域のポテンシャルを十分に発揮させ、わが国の国際競争力の強化、首都圏の生産性向上、災害に備えた道路ネットワークの多重性・代替性を確保し、交通容量の拡充を図っていくためにも、東京湾環状道路と関連道路のより一層の整備促進に努めていく」と強調し、引き続きの支援と協力を求めた。

 水沼秀幸・衆議院議員、岡野純子・衆議院議員、臼井正一・参議院議員、瀧田敏幸・千葉県議会議長が来賓あいさつに立った。

 臼井議員は「一時期、道路建設に後ろ向きな時代があったが、このところ森田県政から熊谷県政に至るまで『必要な道路を造っていく』という県の強い意思が感じられる」との認識を示し、国も歩調を合わせていきたいと語った。

 事業計画によると、25年度は東京湾環状道路の早期建設と関連する幹線道路の整備促進を図るため、国会および関係省庁に対する要望活動、道路整備に関する情報の提供、道路整備に関する調査研究などを展開する。

 また、松戸徹・船橋市長が「東京湾環状道路並びに関連道路の整備促進に関する要望書案」を読み上げ、会員による「異議無し」の声をもって全会一致で採択した。

 主な要望内容は次の通り。

【東京湾環状道路について】

〈一般国道357号東京湾岸道路〉

 ▽塩浜立体事業や船橋市域の渋滞対策を早期に完成すること▽湾岸千葉地区改良(蘇我地区)の着実な事業推進を図ること▽(仮称)検見川・真砂スマートインターチェンジ(IC)と併せて検見川立体の事業推進を図ること

〈新湾岸道路〉

 ▽東京外かく環状道路(外環道)高谷ジャンクション(JCT)周辺から蘇我IC周辺および市原IC周辺までの間において、有識者委員会における助言などを踏まえて概略ルートや構造の検討を進めること▽千葉県と東京都を結ぶ区間についても検討を進め、計画の具体化を図ること

〈東京湾岸道路、国道409号〉

 ▽東京湾岸道路の千葉地区専用部や未整備区間、国道409号の4車線化を含む東京湾アクアライン着岸地周辺道路網の調査推進および計画の早期具体化を図ること

〈東京湾口道路、東京湾アクアライン〉

 ▽東京湾口道路の実現に必要な画期的な技術開発など調査の重点化を図るとともに、東京湾アクアラインの6車線化も含め、交通容量の拡充方策について中長期的な視点から検討すること

【東京湾環状道路の関連道路】

〈首都圏中央連絡自動車道(圏央道)〉

 ▽大栄JCT・松尾横芝IC間について、26年度の開通に向け、確実に事業を進めること▽大栄JCT・多古IC間について、1年程度前倒しでの開通に向け、確実に事業を進めること▽県境・大栄JCT間の4車線化について、26年度までの開通に向け、確実に事業を進めること▽事業化されている松尾横芝IC・東金JCT間について、1日も早く工事に着手すること▽4車線化未事業化区間について「高速道路における安全・安心基本計画」の優先整備区間に選定し、早期事業化を図ること▽地域プロジェクトの支援として設置が発表されている(仮称)かずさICの早期整備を図ること▽成田国際空港および周辺地域と圏央道を結ぶ新たなICについて、地域活性化IC制度を活用し、速やかに連結許可を行い、新規事業化すること▽神崎パーキングエリア(PA)(仮称)について、26年度までの供用に向け、確実に整備を進めること▽山武PA(仮称)について、早期供用を図ること▽銚子連絡道路や長生グリーンラインなど圏央道ICへのアクセス道路が確実に整備されるよう必要な予算を確保すること

〈外環道〉

 ▽京葉道路との接続部である京葉JCTについて、京葉道路千葉方面と外環道高谷方面を連絡するランプの整備を進め、早期にフルJCT化を図ること▽東名高速道路・湾岸道路間の計画の早期具体化を図ること

〈東関東自動車道館山線とその一部を構成する富津館山道路〉

 ▽富津館山道路の4車線化に向け、早期に事業化すること▽館山線の館山までについて、計画の具体化を図ること▽富津館山道路の終点部である富浦ICから館山市内までの国道127号の館富トンネルを含む川名・富浦地区について、早期の4車線化を図ること

〈京葉道路〉

 ▽渋滞の著しい京葉道路については、貝塚トンネル付近の車線追加などによる抜本的な対策について調査・設計を進め、早期に工事に着手するとともに、引き続き必要な渋滞対策を行うこと

総会の様子 高梨会長 水沼衆議 岡野衆議 臼井参議 瀧田議長

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら