任期満了に伴う4月の太田市長選挙で、初当選を果たした穂積昌信氏。30年ぶりに誕生した新市長として「スピード感を持って事業に取り組んでいきたい」と話す。建設関連の施策としては、渋滞対策や幹線道路整備などのインフラ整備、太田駅周辺再開発事業を主に推進していく。太田市の展望について話を聞いた。
-注目を集めた選挙となったが、市長選を終えた感想について
穂積 目の前の活動に夢中で集中していたため、なかなか世間の評判などは頭に入らなかった。厳しい戦いの中で、多くの市民の方にお支えいただいたことに本当に感謝申し上げる。
-新市長として就任した意気込みについて
穂積 市はこれまで工業地域として22万人都市と発展し、また、前任の市長がさまざまな施策を打ち出している中で発展してきた。そういった良い所を継承しつつ、新たな時代へ、持続可能な太田市を目指すためにも、産業政策、インフラ整備などと、太田市の皆さまが住みやすさを実感できるように進めていきたい。4年間の任期というのは、長いようであっという間に過ぎてしまう。スピード感を持って取り組んでいきたい。
-市のインフラ整備における課題点など
穂積 市では渋滞が問題となっており、市民の方から改善してほしい課題として意見をいただく。渋滞は産業を活発に動かす中で、経済的にもマイナスになってしまう。また、車の通りの多い中心部が整備されやすいが、それ以外の生活道路なども含めて環境整備をしていきたい。なるべく地域間で格差の出ないよう、公平感をしっかりと見定めながら全域で、計画性を持って積極的に取り組んでいきたい。
-これから取り組む重点政策など
穂積 渋滞問題など解決のためにも、県や近隣自治体と連携しながら幹線道路の整備や交差点や車線なども含めて、道路の改良などを進めていく。
県では、AIを活用した渋滞緩和を図る社会実験を進めている。渋滞検知システムの構築や渋滞検知用のライブカメラ、電光掲示板の設置など行っており、市としても積極的に協力して効率的・効果的な渋滞対策を進めていきたい。
また、太田駅南口再開発事業など大きい事業も進んでいる。公共施設の老朽化なども課題となっており、再編などの対策を講じるとともに、利用価値のあるものは残していき、生かせるものはうまく活用してしていきたい。
-地域の建設関連業界へメッセージを
穂積 建設関係の皆さまには、地域のまちづくりに大きく関わっていただいており、利便性の向上などに従事していただいている。風水害などが生じた際は建設業の皆さまが出動して助けていただいている。誰でもできる仕事ではなく、影で支えていただいて大変助かっている。
近年は技術者の高齢化、人手不足など大変な状況であると思う。市としても改善へ取り組んでいき、持続可能なインフラ整備や防災に向けて、できる限りバックアップしていきたい。引き続き、市としてもまだまだ課題などを抱えている。共にまちづくりの推進に協力していただけるとありがたい。