県渋川土木事務所(山木健一所長)は、2025年度の主要事業概要を示した。県道南新井前橋線4期工区のバイパス整備事業では、バイパス本線の道路改良工事や、バイパスと交差する主要地方道高崎安中渋川線の八幡橋拡幅工事など6件の工事発注を見込んでいる。また、県道前橋伊香保線大久保工区では歩道整備工事を7月ごろに発注する予定。
榛東村新井地内で進めている県道南新井前橋線4期工区バイパス整備事業は、道路改良工事3件を6月ごろに発注予定。うち2件が一般競争入札、残る1件は指名競争入札となる。さらに、道路改良工事1件と八幡橋拡幅工事は一般競争入札、(仮称)新八幡橋の高欄設置工事は指名競争入札を予定。いずれも12月の発注を予定している。
本年度の道路改良工事は、榛東村役場(榛東村新井790-1)前付近と主要地方道高崎安中渋川線との交差点付近、県道新井下室田線との交差点付近などで実施を予定している。
主要地方道高崎安中渋川線との交差点整備に併せて行う八幡橋拡幅工事は、既設橋梁の下流側に新橋を架設し拡幅する。橋長11・9mのPC単純プレテンション方式ホロー桁橋で、交差点整備に併せて拡幅し、車道は幅員を7・7mから10・3m程度へ拡幅する。新橋の下部工は、逆T式橋台2基をφ1000㎜の場所打ち杭で整備し、高崎側のA1が高さ3・5m、渋川側のA2は高さ3mとなる。上部工のPC単純プレテンション方式ホロー桁は桁数4本で、クレーンで架設する計画。
(仮称)新八幡橋は、橋長16・2m、有効幅員15・5mのPC単純プレテンション方式ホロー桁橋。橋梁工事は南榛工業(榛東村)が実施した。25年度は高欄設置工事を発注する。
道路改良工事の設計担当は技研コンサル(前橋市)、橋梁の設計担当は日本工営(東京都千代田区)となっている。
県道南新井前橋線バイパス4期工区の全体計画延長は2550m。計画幅員は12・5mで、内訳は◇歩道(両側)=2・5m×2◇車道(2車線)=3・25m×2-となる。現道は道幅が狭い上、朝夕の通勤帰宅時間帯を中心に交通混雑が発生しており、緊急輸送道路でありながら円滑な車両の走行に支障が出ている状況。バイパス整備により走行を円滑にし、駒寄スマートICへのアクセス性も向上させることを目的としている。24年度末時点で7割程度改良工事に着手済みとなっており、26年度の事業完了を目指す。
このほかの主な事業は次の通り。
【主要地方道前橋伊香保線(大久保工区)】
吉岡町大久保地内の歩道がない区間で、地域の児童・生徒が安心して通学できる環境を確保するため、歩道整備を進めている。事業着手は17年度。全体計画延長は500mで、歩道幅員2・5mとなる。
25年度は、残りの整備区間である延長約100mを対象に7月に指名競争入札を予定。設計は冨永調査事務所(高崎市)がまとめた。
【前入沢砂防メンテナンス】
渋川市赤城町深山地先で事業を計画、定期点検によって異常や機能低下がみとめられた砂防堰堤の補修を行うものとなる。20年度から事業着手しており、堤長96m、高さ13mの既設砂防堰堤の下流側をコンクリートで増厚している。
25年度は、砂防堰堤の下流側に設置する水叩き工に着手する。工事公告は9月ごろを予定している。水叩き工は全体でコンクリートボリューム1145・7立方m。今回は850立方mの整備を行う。なお、設計は日本インシーク(東京都中央区)が手掛けた。
【沼尾川河川維持補修】
渋川市赤城町長井小川田地先にある著しい河床低下により損傷した既設帯工2基の補修を行うもので、23年度から帯工の再構築事業に着手している。
帯工2基のうち1基は整備済みで、本年度は延長16m、高さ5・1m、コンクリートボリューム121・3立方mの帯工の再構築を行う。発注は一般競争入札で11月ごろを予定している。設計は測研(高崎市)がまとめた。