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栃木県芳賀町

芳賀町かしの森公園再整備 年度内の事業者選定目指す モビリティハブ、桜並木再生へ

2025/05/29 栃木建設新聞

 芳賀町は、かしの森公園(下高根沢4632)の再整備を計画。2025年度は園内に配置する施設の検討や基本設計図を作成するとともに民間連携事業手法の整理、予備調査、民間活力導入方法を検討。LRT整備事業で伐採した桜並木を再生する。官民連携事業の実施に向け、公募設置指針や選定資料を作成する。25年度内に実施要領公表と事業者選定、基本協定締結、桜植樹準備を目指す。26年度以降は外構や施設の実施設計を予定し、公園入り口など設計がまとまった箇所から段階的に整備に着手する方針。

 25年度当初予算に民間活力検討業務委託料1086万8000円を計上。「かしの森公園基本設計及び民間活力導入検討業務委託」で発注し景観プランニングが落札した。履行期限は26年3月20日まで。

 公園に盛り込む機能は集客施設やイベント施設、太陽光発電施設、子育て支援、町民参加型花壇などを想定。

 集客施設はLRT利用者の便益施設、デジタルサイネージを流す町情報発信スペース、モビリティハブ。

 モビリティハブにはLRTをはじめとする公共交通機関やシェアリングサービスなどを集約する考え。イベント施設は町内企業と連携した催事場とし、屋根付き広場を整備する。カーボンニュートラルに向けた太陽光発電施設は太陽光パネルを設置する。桜並木の植樹準備では一部かしの木を伐採する。

 現在のかしの森公園の敷地面積は6・66ha。園内には遊具広場、管理棟、売店、芝生広場、野球場、遊歩道、梅林、調整池のほか、桜が点在する。

 駐車場は南側駐車場44台、中央駐車場95台、北側駐車場114台(車椅子用3台)が収容可能。イベント時には廃止した野球場も活用している。

 遊具広場は総合遊具や滑り台、雲梯、ジャングルジムなど。再整備では既存の遊具を活用しつつ、事業者と協議のうえ新たな遊具導入を検討する。

 町はかしの森公園のハブ化を見据え「交通・環境課題解決へ向けた技術実証実験に関する共同研究契約」を3月に本田技術研究所、4月にオートテクニックジャパンと締結。モビリティの実証実験を行っている。

 本田技研は安全運転支援システム導入車両を町に貸与。現在町職員レベルで活用しデータを蓄積。将来的には自動運転を視野に入れる。オートテクニックジャパンは高齢者の安全な移動を支援。町と社会福祉協議会と連携し、乗りやすいシニアカーを発展させる。

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