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栃木県那須町

那須町 近く実施方針を公表 高久優良住宅PFI、延べ2100平方m

2025/05/30 栃木建設新聞

 那須町は、高久地区地域優良賃貸住宅(仮称)整備運営のPFI事業について6月2日に実施方針と要求水準書案、8月に募集要項を公表する。施設規模は30戸で延べ床面積2100平方m程度。事業手法はBTO。12月に優先交渉権者を選定し、2026年1月に基本協定を締結。3月に事業契約を締結し4月から28年1月に設計や工事を推進。28年3月からの入居開始を目指している。施設の維持管理・運営期間は30年。

 子育て世帯や夫婦、単身者向けの幅広い世代を対象にした住宅で、間取りは1R、1LDK、2LDKの3タイプを10戸ずつ用意。専有面積は1R(35平方m以上)、1LDK(50平方m以上)、2LDK(60平方m以上)とする計画。

 構造や階数は事業者が提案。3階建て以上はエレベーターを設置。駐車場は各戸1台以上とし、2LDKは2台以上を確保。外周はフェンスなどを設置し、雨水流出を抑制する提案を求める。

 要求水準書案は事業者からの質問などを踏まえて精度を高め、8月に募集要項とともに要求水準書として公表する。町は9月議会に事業実施のための債務負担行為を設定した議案を提出。事業者の選考は公募型プロポーザルで10月に参加表明などの書類を受け付け、12月にプレゼンテーション審査を実施する考え。

 25年度当初予算には実施設計などの委託料2662万円を計上。アドバイザリー業務は、あしぎん総合研究所に委託した。

 計画地は東北自動車道那須ICの南に位置する高久甲字新田3591-10。敷地面積は1万3111平方m。北側の主要地方道那須高原線側の敷地に自然公園法の制限がかかる。9000平方mを上限に事業者提案面積を活用する。現況は山林。

 敷地の東側では将来、主要地方道西那須野那須線黒磯那須バイパスが那須高原線と交差する。那須ICや観光地、黒磯市街地への良好なアクセスが期待される地域。

 町内には賃貸住宅が少なく、町営住宅入居率は約90%と高い。町に対して賃貸住宅を求める声が観光事業者などから多く寄せられており、利便性が高まる高久地区に新たな定住促進住宅を建設する。

 BTO方式による町営住宅整備は2例目。先行事例は22年1月に入居を開始した黒田原地区の「ウイングヴィーナス」(RC造3階建て21戸)がある。

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