国土交通省は、省人化建設機械『チルトローテータ』の燃料消費量削減効果を検証した。検証では、同機を使用した場合は燃料消費量が約41%削減という結果が出た。
チルトローテータはバックホウのバケットアタッチメントが360度回転する機能。掘削面に正対していない状況で角度があっても作業が可能となり、また建機自体の微細な移動も削減できる。
検証は小規模工事を想定し、集水桝(深さ1・2m)および埋設配管(約10m)の設置作業を想定して行われた。
施工機械は0・1立方m級のミニショベルを使用。通常施工では切削面に機体を正対させて施工するため、逐次機体を微細移動させて作業した。一方のチルトローテータによる施工では、機体が正対していなくても施工が可能だったため、機体の微細移動が大幅に減少された。
検証の結果、燃料消費量は通常施工が約13Lだったが、チルトローテータは約8Lで約41%の削減となった。
また建機の稼働時間についても、通常施工は256分だったが、チルトローテータは132分で約48%削減となっていた。
同省では建設施工の地球温暖化対策の一環として、建設機械の脱炭素化についても取り組みを推進している。この取り組みでは施工の効率化によるCO2排出削減に向け、チルトローテータの活用促進も掲げられている。