県企業局水道課は2025年度の主要事業概要を示した。県央第二水道で浄水池基本設計や東毛工業用水道の楠橋水管橋更新基本設計を計画する。県央第二水道の浄水池基本設計は浄水池の新設に向け行う。楠橋水管橋更新基本設計は館林市内で上部工、下部工を含む水管橋全体を更新するため実施する。2件ともに第2四半期の委託を目指す。工事については大泉町内の(仮称)上小泉地区新産業団地造成事業地に工業用水を供給するため配水管路整備工事を計画する。第2四半期の発注を見込む。
県央第二水道の浄水池基本設計は、既設浄水池の補修や耐震補強に対応するため、新たな浄水池の築造に向け委託する。
業務では容量や構造等の基本諸元を検討する。既存浄水池は2池あり、ともにRC造で、2池合わせた貯水量は2万6800立方mとなる。
東毛工業用水道楠橋水管橋更新基本設計では、替え配水管路を河川横断させるための最適な工法を検討する。複数箇所で孔食による漏水が発生した事例があり、今後における工業用水の安定供給に支障となるため更新を行う。
既設の楠橋水管橋は館林市羽附旭町地内に橋長30・3mで鶴生田川に架設されている。構造は逆三角形トラス補剛形式。通水管としてφ400㎜のSTW400が設置されており、支持金具は取り付けられていない。重力式橋台2基は杭基礎で整備。右岸側にあるA1は高さ1m、左岸側のA2は高さ2mで設置されている。橋脚は整備していない。
(仮称)上小泉地区新産業団地造成事業地に工業用水を供給するために行う配水管路整備工事は、大泉町坂田地内の町道に布設している既存配水管から分岐させ、同造成地までを結ぶ約2800m区間を対象に実施。整備区間のうち、休泊川横断部は既存の道路橋に配水管を添架させ、東武鉄道の線路横断部については推進工法により配水管を布設する計画。
工事ではφ200㎜のダクタイル鋳鉄管(DCIP、GX形)をメインに布設する。休泊川や東武鉄道の線路横断部以外の箇所は開削工法により施工を進める。
休泊川横断部に添架する配水管の延長、口径、管種、支持金具の設置箇所数など詳細は設計中。
東武鉄道線路横断部には布設する配水管はφ200㎜となるが◇推進管(さや管)の口径・管種、発進立坑・到達立坑の坑口径・深さ・工法、推進工事の施工延長・推進工法など詳細は設計中としている。詳細設計は新水設計(伊勢崎市)が受託している。本年度は全区間を施工対象としており、2026年度までの2カ年で工事を進める。
このほかの主要事業概要は次の通り。
【県央第一水道管理棟外壁塗装工事】
管理棟はRC造2階建て、延べ床面積1468㎡、外壁はコンクリート打放しとなっている。既存塗膜は残して再塗装を計画。工事では、約1050㎡の枠組み足場を仮設し、下地調整と吹き付け塗装を760㎡施工する。このほか、剥離箇所の撤去も行う。設計は直営で行った。第3四半期工事発注を予定する。
【県央第二水道送水管路管理図(低区ルート)電子化業務】
現在の管理図は紙媒体のみとなっており、道路等の現況変化などによる修正作業が容易でないことから電子化を図る。
業務は前橋市と玉村町を対象に3000mの縦断測量や平面図修正などを行う。縦断測量は管路布設後の道路拡幅等による地盤高の変化を検証するため実施する。第2四半期の委託を見込む。
【東毛工業用水道北西ルート配水管路強靱化詳細設計業務】
老朽化した管路の更新に向け行う。業務では配水管路詳細設計や路線測量、地質調査を実施する。業務数量など詳細は計画ルート等の検討をNJS(東京都港区)が予備設計業務で検討中のため、現時点では未定としている。第3四半期の委託を計画する。