県太田土木事務所(益満義博所長)は、2025年度の事業概要を示した。一級河川大川社会資本総合整備事業として、太田市新田木崎町ほか地先で護岸工事3件の発注を計画している。早ければ、1件を月内にも条件付き一般競争入札により公告する。また、一級河川聖川社会資本総合整備事業では、太田市細谷町地先で河川改修に伴う市道橋の架け替え工事などを進めていく。
一級河川大川社会資本整備総合整備事業では本年度、3件の工事を計画。それぞれ、上流工区のコンクリートブロック積護岸工を延長50m~75m程度で実施する。そのうち1カ所では、月内の工事発注を目指して準備を進めている。設計業務は高崎測量(高崎市)がまとめた。
事業全体としては、下流工区が一級河川石田川合流部から東武鉄道東武伊勢崎線までの約1240m、上流工区が東武伊勢崎線から主要地方道前橋館林線までの約4800mで合計延長は約6000mあり、これまでの工事で約2割が完成している。
一級河川聖川社会資本総合整備事業は、河道を拡幅して流下能力の向上させるために改修工事を進めている。25年度は現状で河積が狭い市道聖中橋の架け替えなどを進める。新橋はボックスカルバート橋(全長27m、内空断面は幅6700㎜×高さ3200㎜)を予定。設計はオウギ工設(前橋市)が手掛けた。既設橋は、1979年に市が建設したボックスカルバート橋。
河川改修の全体計画としては、米沢町・西新町住民センター付近から細谷町・東武鉄道東武伊勢崎線までの延長約1740m区間の河道を拡幅している。
このほかの主な事業は次の通り。
【県道大原境三ツ木線(新田工区)バイパス整備工事】
太田市新田下田中町から国道354号の小角田交差点までを通すバイパス整備を進める事業。本年度に延長約50m区間で改良工事へ着手する。
同事業は、県道大間々世良田線や県道大原境三ツ木線等の南北方向の通過アクセスが悪く、車が生活道路に進入している危険な状態であるため、本整備により県道大原境三ツ木線のアクセス性を向上させ、移動性や安全性を向上させる。
事業全体の整備延長は約1000mで、道路幅10・5mの中に2車線の車道と片側歩道を整備する。設計はアマネックス(前橋市)がまとめた。
【(主)足利伊勢崎線函渠工事】
主要地方道足利伊勢崎線のうち太田市上強戸町と吉沢町地内で現道拡幅事業を進めている。
本年度は引き続き道路改良工事と連携して、交差する八瀬川へ函渠を築造する。函渠全体の規模は全長32・7m(内空断面幅5500㎜×高さ2800㎜)とし、うち、本年度発注分は延長13m程度となる。設計については技研コンサル(前橋市)がまとめた。
事業は北関東自動車道太田強戸SICへのアクセス性の向上を図り、物流の効率化および安全で円滑な通行のために、延長約1800mの4車線化と両側歩道の整備を進めている。
【国道354号舗装補修工事】
重交通量が多く、劣化の激しい太田土木管内の国道354号において、舗装補修工事を進める。今後のFWD調査の結果を踏まえて施工場所や工事規模を決定する。予定では、複数件に分割した発注を予定している。